PiPi's World 投稿小説

無法学園
官能リレー小説 - 同性愛♂

の最初へ
 52
 54
の最後へ

無法学園 54

「あっ、ここでいいんじゃね?」

ふいに響く少年の声。
橋田が我に返ると、目の前の座席に少年が3人座り始めた。
中学生くらいか。

「うっわぁー、びしょ濡れじゃん」
「マサキが傘いらねって言うからだろ」
「カズキだって言ってたじゃん」
「お前ら髪拭けよ!」

声変わりを終えたばかりくらいのテノールの響きは橋田の耳を叩き起こした。
目の前には3人の少年。まさに今、橋田が妄想していたような少年たち。

その中でも橋田の目を釘付けにした少年がいた。
小さなタオルでずぶ濡れの髪をくしゃくしゃと拭き上げる少年。
短めの髪はワックスを付けた後のように無造作に立ち上がっている。
黒く日に焼けた肌。しっかりとした眉と長い睫の瞳。白い唇。
白いシャツは肌に張り付き、そう…肩や胸のラインをしっかりと浮き上がらせている。
短パンから伸びる細い足には毛など生えていなかった。

「あーあ、さっきまで晴れてたくせにさー」
「晴れてねーよ、ばか!」
「うっわぁ、パンツまでぐっしょり」
「見して見して!」
「えっちぃ!!」
「ばっかじゃねー」

橋田は食事も忘れ、その少年を見つめていた。
他の2人と話すたびに笑顔を作るその少年。
なんて可愛いのだろう…。
たったいま会ったばかりなのに、この子の事をもっと知りたい…。欲しい…。

恋愛だったらここは「一目惚れ」というものだ。
どうにか知り合ってアタックしていきたい…と考えるものだ。
しかし橋田には別の考えが浮かんでいた。
欲しいものは力ずくで手に入れる、と。永遠にそばに置いておきたい、と。
橋田は静かに携帯のカメラ機能を起動し、少年を写し始めたのだった。


……次の日、夢包学園。
校長に対面するグラサン男。橋田だ。
橋田は校長に昨日の画像を見せている。

「いかがでしょう?悪くは無いと…いえ、それ以上かと思われますが」
「ふむ…そうですね…確かに上玉ですね。」
「でしたら早速…」
「いえ、橋田君。この子の身辺調査がまだでしょう?特に問題のない家庭から我が校への引き抜きとなると、少々骨が折れますよ?」
「それは重々…しかしこの子は稀にみる上玉かと…」
「ふーむ…。まぁ君らには良く働いてもらってますからね。…分かりました。」

校長はもう一人のガードを呼びつけた。

「柳沢君、話は聞いていたと思います。この子の身辺調査をし、次の日曜日までに家庭の親に話を付けてきてください。」
「畏まりました。」
「しっかり納得させてくださいね。警察沙汰になるとややこしい仕事が増えます。」
「はい。」
「では橋田君。同日、この子を連れてきて宜しいですよ。」
「分かりました。…あの…」
「ふぅ・・・分かっていますよ。許可しましょう。本来ならば処女の方が良いのですが、発見したのは君だ。」
「ありがとうございます!」
「興奮しすぎてくれぐれも壊しすぎないようにしてください。地下に突っ込むとしても元気がある方がいいです」

そう言った校長の唇も不敵に吊り上っていた。


そして2日後、橋田は同僚の柳沢から連絡を受けた。

「お前が見つけたガキの身辺調査と交渉、澄んだぞ。今から校長に報告だ。」
「で?」
「校長と一緒に聞けばいいだろう?せっかちだな」
「今きかせてくれよ!」

廊下での立ち話だが二人の男は構わなかった。

「いつまでたっても変わんねーな、お前。仕方ない、良く聞け。」

柳沢は封筒から写真を数枚出した。

「三上一輝(みかみかずき)。13歳の中2だ。部活動はテニス部。兄弟は兄2人、弟1人、妹1人。」
「兄弟多いな」
「ああ…まあ、おかげで話を付けるのは簡単だった。兄2人は寮に入ってるし、こいつも高校では寮に入れるつもりだったらしいからな。」
「なるほど、条件が良かったな。」
「たまたまだ…まったく。手当たりしだい捕まえればいいってもんでもねーぞ」
「わりぃわりぃ」
「ふん。土曜に荷物を受け取り日曜には親から離せる。こいつはお前が直接捕えに行くんだよな?」
「ああ。そしてそん時には…」
「発見者の特典ってわけだな。お前初物好きだよな。」
「この子を見たとき俺は運命を感じた。しっかり愛してやるさ。」
「はいはい…。じゃあそういうお前にいい情報だ。日曜はコイツ、プールに行くらしいぜ。」
「お!じゃあ…」
「親にはそのまま連れて行くって話にしとくから、プールで拉致れや。」
「いいな。最高だ!」
「あ。ただ…」
「ん?」
「…いや、黙っとこう。その方が面白そうだ。」
「何だよ?」
「いや。じゃあ、お前に報告はしたからな。日曜日、上手くやれ。」

そして柳沢はスタスタと校長室へ入っていくのだった。


・・・


日曜日。梅雨の合間の晴れとはいえまだ肌寒さもあり、プールには客はまばらだった。
橋田はプール入口で待ち、ターゲットの少年をすぐに発見することが出来た。
友達と2人でやってきた一輝は、太陽の下だと先日の数十倍も整って見える。
橋田は紛れて一緒にプール内へ入り、更衣室でも一輝の位置をしっかり確認していた。
着替える時の裸体、見えかけていた股間にひどく興奮…するはずだった。
しかし今橋田には怒りの感情が湧き始めていたのだ。
それもそのはず、一輝が一緒にやってきた友達は女子だったのだ。しかもプール入口まで手を繋いでいたのを橋田は見逃さなかった。

SNSでこの小説を紹介

同性愛♂の他のリレー小説

こちらから小説を探す