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無法学園
官能リレー小説 - 同性愛♂

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無法学園 53

そして運命の日。
冬樹は校長室に来ていた。
「心の準備はできましたか?」
「はい」
冬樹は1ヶ月ぶりに地上に出てきた。
きちんと服を着て礼儀正しく立っている。
しかし冬樹はこの瞬間も責め苦を受けていた。
貞操帯を付けられ射精管理をされここしばらく冬樹は満足な射精を行えてはいない。
それに文句を言わず甘い吐息を吐くだけで一向に意に介していない。
校長は冬樹に行われた調教の成果に満足しテストを行う別室へ移動する。

いよいよ冬樹の運命を変えるテストが始まり、そして終わった。

「残念ですね。あと少しでしたがやはり1ヶ月の猛勉強では日が足りませんでしたか」
「う、うぅ」
「この結果を受けて正式に冬樹歩、あなたを退学処分とします」

こうして冬樹は無法学園を去った。
その日、冬樹歩を引き取りに現れたのは白髪交じりの外国人だった。
カーネル…イギリス出身の大物ということだけを鬼頭は聞かされていた。

「私どもなど足元にも及ばない愛好家の方です。世界中の国を回り様々な人種の少年たちを買っているのだとか。
あのお年で毎夜毎夜異なる国々の少年を抱いておられるそうですよ。驚きです。
特にアジア系が気に入られているようです。」

校長から引受人の素性を聞かされ、鬼頭はただ驚くだけだった。

「それはそれは…」
「まぁ、冬樹君にはもう会うこともないでしょう。これから彼がどんな風に飼われていくのか…想像を掻き立てられますね。」
「ふっ…まったくです…」

そう呟き、校長室の窓から鬼頭は眺めていた。
初老の外国人に手を引かれてゆく、この一か月躾けてきた少年の後姿を。



・・・・・・・・・・・・


冬樹が学園を去って数週間が経過した頃、街の中を大柄な男が歩いていた。

「ちっ、また振ってきやがった」

まるでプロレスラーのような体格の男は鬱陶しそうに空を見上げ、畳んでいた傘を広げる。
久しぶりの休日を買い物でもしようかと外出したのはいいが、空はどんより。
先程から降ったり止んだりを繰り返す雨にイライラし続けていた。
元々体格のいい自分はただでさえ幅を取るのに、すれ違う奴らも傘を広げるため歩きにくくて仕方がない。

「うっぜぇな…」

外に漏れぬよう口の中で小声で呟く。
梅雨に入り不快指数が高いこの時期に外出しようなど考えなければよかった。
男は数時間前の自分の行動を悔やんだ。

雷が鳴り雨脚が強くなってきた頃、目についたのはファーストフード店だった。
普段はあまりこういった場所には入らない男も、さすがに限界で立ち入ることにする。
やや混雑してはいたが、窓際の2人テーブルに座ることが出来た。
適当に注文したバーガーやポテトを貪り、外の大雨をぼーっと眺める。

後ろの席では女子高生だろうか、若い女のきんきんとした話し声が響いている。


「マッジ〜〜?!ユウヤとデートとかありえなーい!」
「ミサに言われたくないし〜。カズくんよっかチョーマシだし!」
「ぁたしも彼氏ほしー」
「あんたマコト先輩どうなってんのー!?」
「夏休みまでにはコクろっかなー」

テーブルを叩きつけたくなるような気分だ。
このじめじめした空気の中、メスガキの声を浴び続けるなんて拷問だろう。
男は早く立ち去ろうとポテトを頬張り始める。

この男…橋田弘也は男にしか興味が無く、根っからの女嫌いだった。
女性に対して嫌悪感しかなく、高校は親に頼み無理やり男子校へと進学したほどだ。
あまり勉学が得意でない橋田は、卒業後に工場で働き始める。
顔立ちと体格がいいため、女性受けは良かったらしい。数か月すると同僚の女性に告白された。
しかし返事もせずに即その工場を辞めることになる。
あとは同じような事の繰り返しだった。仕事もバイトも女性が居ると上手くいかない。
長く苦悩してきたのち、今の仕事に巡り合えたのだ。


彼の今の仕事は警護…ガードマンだった。
男子校の校長の警護だ。政界のVIPにつくSPのように、グラサンとスーツで毎日を過ごしている。
橋田はこの仕事を天職だと考えている。
女性が居ない快適な仕事場。頭も使わずに済むし、周りには好みの男子生徒たちが多い。
そしてその学園の裏で行われている行為。
自分も何度もその恩恵にあずかり、タイプの生徒たちを犯してきた。
まさに天国のような職場だ。

「明日からはまた頑張るか…」

後ろの座席の声を遮断するため、橋田は仕事の事を考え始めた。
明日はまた誰かを抱かせてもらえるのだろうか…。
どんな子なのだろう…生えているのだろうか…精通は…。
声…体格…。
妄想を膨らませていく。

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