PiPi's World 投稿小説

怪しげなリング
官能リレー小説 - 同性愛♂

の最初へ
 5
 7
の最後へ

怪しげなリング 7

「確かにリングはただの強化装置ではない」
男は続けた。
「リングを着けることで身体能力が大幅に向上する。さらにリングによって得られる力は装着者の精神状態に大きく左右される。心身ともに充実した状態でリングを装着しなければ本来発揮できるはずの力が出せないのだ」
「それで何故裸になる必要があるんだ?こんなところで大勢で全裸になるなんて精神的に良くないのではないか?」マルジオが質問する。
「お前達にも経験があると思うが、訓練で良い結果が出た時や何かを達成した時には高揚感を覚えるだろう?それは己の限界を超えた証であり、同時に開放された潜在能力によるものでもあるのだ」
「高揚感…」
マルジオは考え込むように呟く。
「まずはこの澄んだ水の中に入るんだ」
「わかった」
「おう、やってやろう」
「いいぜ」
口々に言いながら男たちが次々と入っていく。
マルジオも後に続いた。
同時間帯。
「あの大男、どこ行ったんかな」
「アーウェル、どうしたよ?」

「いやな。 大胆だけど間抜けな泥棒さ。 それよりハンス、そのブレスレット大きさは全然違うけど俺の店でさっき盗まれたリングとよく似てるな。 買ったのか?」
「ああ。 先週ソートン男爵のお店で買ったんよ。 東洋の特殊な鉄って言うからさ。 これ凄いぜ。十年来のじんましんも一晩で治っちまったぜ!」


マルジオは実は躊躇っていた。
(この、儀式めいたので水の中に入るのって苦手なんだよ…。 幼児洗礼で入るのに近所の教会のクソ神父がトウガラシ目茶苦茶たっぷり入れやがってそれから三日三晩目が痛くて泣きわめいたんだ…)
「マルジオ! 構わねえよ行けッ! どうせ俺等こうする以外無えぜ!」
「おうよ!!」
ジェラルドからの一言でマルジオは水の中にその身を投じた。 熱いのか、冷たいのか判らない何かの感覚。
マルジオは痛みや苦しみとは違う何か変な感覚を全身に覚えた。
(な、何だよこりゃ。 一瞬冷たいと思ったらねっとりしやがって、ん?何だ? 肌がフツフツするみたいで、身が縮むような…?)

「出ろ!」


マルジオ達は反射的に立ち上がる。そして彼等の目に飛び込んだのは不思議な光景だった。
水面には赤い光を放つ魔法陣のようなものが浮かび上がり、水が沸き立つようにボコボコ泡立っていたのだ。
「おおーっ! こいつぁすげぇ!」
それはあまりに神秘的な光景だった。 マルジオの男性自身はそれまでより何割か増しくらいに増大し赤味を帯びた輝きを放ち東洋の香木の伽羅のような高貴な芳香を周囲に漂わせていた。
「これなら、別に躊躇わなくても良かったな。♪」

SNSでこの小説を紹介

同性愛♂の他のリレー小説

こちらから小説を探す