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聖水を浴びる者
官能リレー小説 - 同性愛♂

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聖水を浴びる者 24

「あっ、くぅっ……なんで、だよぉ! お前っ、あの亜人をっ……襲い、たいんだろぉっ!」
スタンリーは己の勘違いにまだ気付かずにいた。
亜人を捕らえていたこの植物は奴らにしか興味が無い。実際にあいつの精液に反応して成長したのだから、と。
植物もどきとしては最初に近づいてきたからトーバードを飲み込んだのであり、移動に便利だから今までスタンリーを使っていただけだ。
十分に野人を捕らえられるまで成長した以上、この人間もまた彼らの獲物なのだ。
その時、草むらがガサガサと音をたてた。
野人を誘う香りに引き寄せられた二人の野人が姿を表す。
このような酷い状況ではあるが、これで三人は合流出来たことになる。
ここまで事態が悪化する前に三人居ればすぐに片付いただろうにとトーバードは思うが、今更後悔しても遅い。
二人はトーバードよりも植物の影響を受けていた。
興奮したシルキは人間との交易で手に入れた斧を振り回して蔓を切り裂き、小柄なセタはトーバードに水薬を飲ますと彼を守るように地団駄を踏んだ。
仮嫁も持てぬ三人としては人間の雄や同族に魅力は感じ辛く、かと言って植物に手を出すほどは割り切れてなかった。
スタンリーの目の前には仲間の敵(と思い込んだ存在が)が現れた。
本来なら今すぐにでも屈服させ、彼らの居場所を吐かせて救い出したい。
けども下半身は壷に捕らわれ、精を絞られていたため動けずにいた。
外から見ればこの場は植物モドキの独壇場だろう。
一方は壷に咥えこみ、もう一方は香りに酔って前後不覚なのだから。
三人の野人達が少しずつ追い詰められ、一ヶ所に寄せ集められていく。明らかに三人をまとめるような動きをしている。
スタンリーはというと、ほぼ全身が蔓の束に巻き込まれていた。
彼はどこかの骨が折れたり蔓が皮膚に刺さったりはしていないものの尿道の中で暴れまわる触手により口から泡を噴いて気絶していた。
ドブ川の藻のような暗く深い緑の蔓の人型の塊の一部。
胴体の下側だけが風船のように膨れながら、黄色味がかった白濁に染まっていった。
その直ぐ下はドクンドクンと伸縮し、心臓のように煮詰まったザーメンを絞り続けられている。
スタンリーの狂気に似た執着心は、痛みと快楽の入り混じった痺れにより空の彼方に吹っ飛んでいったようだ。
「ぼごっ、ごっぶぅ……ぶぼっぼほっ、ごぼぼっ、ぼぶぅ」

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