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聖水を浴びる者
官能リレー小説 - 同性愛♂

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聖水を浴びる者 14

オークは少し編み物の手を止めて山賊の様子を見に行く。
彼等は未だに尿道をズコズコと犯され続けていたが、邪水は濃度も効果も薄まりつつある。彼等の精液に中和されつつあるからだ。
彼等の精液には特異なものはない、水の効果が消えつつあるのは時間の経過による自然なものであろう。
若者は奥の水場で汗と汚れ、疲れをとるとペニスを扱き上げた。
先ほど考えた未来に精を放ち、男らが悪さしなくなるまで邪水の濃さを上げておいた。
金玉が大きく育ち蛇口が射精に特化していき、痩せ細った体は見れる程度に肥えていった。
「セルビア・ゴラス、エソ・ミ・セゴーラ」
見つけたボロ布で水気をふき取ると、野人は食事のため焚き火の近くに戻っていった。
その光景を見ている者が居た。山賊にちょっかいをかけたせいで捕まり、奥の部屋に閉じ込められていた少年のフィルだ。
鍵は既に開いているのだが、オークが出入り口をうろつくので出られず檻の隙間から様子を覗くことしか出来ない。
野人の若者は編み上げた葦布を腰に巻き、ウサギや魚を捌くと焚き火で焼き始めた。
果実を摘みながら火の面倒を見ていると、いくつかの果実が檻の中に転がっていく。
肉の焼ける良い匂いに我慢できなくなったフィルは、その果実を夢中で貪っていた。

魚に焦げ目が付き肉が香ばしい色に変わった頃、若者は串を掴みかぶりついた。
ホクホクの魚の身は淡白ながら柑橘の汁が香り立ち、ウサギは弾力に富み肉汁が滴り落ちる。
――これで塩があれば文句なしだったんだがなぁ。
一人の晩餐としては十分な食事を取ると、野人は横になって体を休めた。
山賊達も静かになっていた。絡み付いていた白い塊がどういうわけか風船のように広がって、楕円形の浮き袋の様に彼等を中に閉じ込めたからだ。
中で手足をばたつかせる姿が透けて見えているが野人は気にすることなく熟睡してしまう。

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