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聖水を浴びる者
官能リレー小説 - 同性愛♂

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聖水を浴びる者 11

下手に腕を振り回せば殺しかねない男たち相手に、可哀想で動けなかったのだ。
「へへっ……いくら化け物でも、下穿き一枚相手じゃ負けようもねぇよな!」
「ちょっと力が強くても、この人数相手なら!」
商人や村人相手に少し凄んで見せて、わずかな飯を施されて満足する落伍者では、実力差など見極められないのだ。
オークの若者は取り囲まれながらも「他の二人はどうしているだろうか」などとぼんやりと考えていた。
それほどまでに彼等には実力差があった。
オークは口を開く、だが彼等には言葉が通じないのでますます事態を混沌とさせた。
「セ・ランゴ・アッサ、ウラメブンガ・ラスラスラッサ」
「あぁん! そ、そんな吼えたって、怖くねぇよ! なぁ?」
「「お、おぅ!」」
腰が引けてるのは丸分かりだったが、舐められたら終わりな商売のため虚勢を張るしかないのだ。
道の真ん中でうだうだしていると、他のグループの邪魔になる。
ロープを巻きつけると、野人を住処に連れてくことにしたようだ。
若者は人間らしき弱者を省みて、大人しくついていった。

住処は洞窟に様々な家具を置いただけの簡素なものだった。オークは彼等のあまりにも困窮した生活に憂鬱になってくる。
洞窟内には澄んだ水が溜まっており、彼等はそこを利用することによって清潔を保てているらしかった。
オークがその水を見ていると、山賊数人に突き落とされてしまった。
「おらあぁっ! 水ん中ならまともに動けねぇだろよぉ!」
周囲を囲まれると、長い棒で足元を突かれ水に転がされた。
交代でひたすら突かれ続けると、流石に疲れがたまり座り込むことになった。
時折突かれる以外は無駄な動きをせず、彼らの様子をうかがっていた。
何が彼らにそうさせるのか、飯もろくに食べず野人を無力化することに熱狂していった。

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