PiPi's World 投稿小説

小さな村の秘薬
官能リレー小説 - 時代物

の最初へ
 1
 3
の最後へ

小さな村の秘薬 3

しかし、それはまだ何も知らない無垢なものでもあった。まだ誰の膣内も味わっていないどころか精通さえしていないのだ。
桃太郎は言った。
「貴方はどうしたい?この水晶の中に閉じ込められたい?」
そう聞かれ、鬼は戸惑った。
「閉じ込められるのは嫌だが、俺は鬼として生まれた。ある意味鬼であることを誇りに思っている。ならば鬼らしく水晶に封印され、己の子種が放たれる前に結晶化していく瞬間を待つのも良いかもしれない」
「そう…なら、そうするといいよ」
桃太郎の言葉を聞き、鬼は自分の選択は正しかったと確信した。
鬼と人は相容れない存在なのだ。それなら封印された鬼と共に、鬼としての一生を送るほうが無難で幸せだと彼は思った。
彼は褌を脱ぎ捨てると、己の男根を握りながら水晶の中へと吸い込まれていった。その瞬間、水晶の中の鬼は口元を歪めて笑ったように見えた。
そして次の瞬間にはその姿は完全に消滅していた。
桃太郎の手の中で水晶が淡い光を放ち続ける中、彼女は言った。
「さようなら…貴方も立派な鬼だった」
その日以降、桃太郎が小屋を訪れることはなかった。鬼が居なくなった廃屋は打ち壊されて更地となった。


,
の最初へ
 1
 3
の最後へ

SNSでこの小説を紹介

時代物の他のリレー小説

こちらから小説を探す