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暴れん棒将軍
官能リレー小説 - 時代物

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暴れん棒将軍 48

「そうか…。なら安心だな。じゃあ楓、先に行っててくれ。後で落ち合おうぜ」
「あいよ」
 そう言うなり、楓はすーっと四人から離れて山道の方へ歩いてゆく。
 楓が遠くに離れたことを確認すると、家竜は雅に何やらごにょごにょ耳打ちした。
「……っ!?」
 雅は一瞬、身をこわばらせたが黙って頷いた。


 ここは箱根関所。
 芦ノ湖に屏風岩がせまり、最も平地が狭くなっている場所にある。
 江戸方面からの入口『江戸口御門』を抜けると『江戸口千人溜』と呼ばれる広場があり、西へ行く旅人たちはまずそこで関所改めを待つ。
 その先の『大番所』と呼ばれる建物にある面番所の前で、一人ずつ関所役人から吟味を受けるのである。

 家竜らの前には気楽な物見遊山の町人、先を急ぐ旅の行商人、どこかのの藩士らしい一行、様々な階層の人々が並ぶ長い行列が出来ている。行列はだんだんと流れてゆき、遂に四人の番がやってきた。

 家竜らは棒を持った足軽たちに連れられ、面番所に引き出される。
 関所役人の長である伴頭が四人に問うた。

「紀州浪人、秋山藤兵衛。藤兵衛が一子、大二郎。門人・家田竜乃進(いえだ・たつのしん)、同じく門人・身堂一馬(みどう・かずま)、しかと相違あるまいな?」
「ははっ。相違ございませぬ」
 藤兵衛が如才なく答える。
「して、旅する用向きは何じゃ?」
「かつて紀州で共に修行した剣友がこの春、亡くなりましてな。息子と門人を連れて墓参りに向かうところでござる」
「ふうむ…」

 先の三人に特に不審は、ない。しかし問題は最後の一人だ。
 髪を総髪にして後ろで束ねて眼帯をつけたその男は『男』というには少々美しすぎる。
(もしやこれは……)
 伴頭の視線はじっと雅に向けられていた。

「身堂殿。いささか調べたきことがあるゆえ、奥の間に来ていただけるかな?」
「どうぞご存分に」
「他の三人は通ってよし!!」
「ははっ」

 雅は、棒を持った足軽たちに連れられて、面番所の裏にある『上番休息所』と呼ばれる奥の間まで通された。
 雅が入った後から、それを追って一人の老婆が入ってきた。後ろ手にすっと襖が閉められる。
 この女、名をおきんと言う。『人見女』『改め婆』とも呼ばれる武家女を調べる専門の役人なのだ。
 おきんは峻烈な性格で、武家女や男装を疑われた若い男をさんざんに辱め、泣かせてきた性悪女である。
 おきんは座り込み、上目遣いに薄笑いを浮かべながら言った。

「お武家様。着物の前を開いて、あたしにお見せ下さいな。さぁ、恥ずかしがらずに」
「わかった…」

 雅は腰の刀を脇に置くと、着流しの前をすっと開いて持ち上げた。
 左右に持ち上げられた着物と肌襦袢の下から、白い太ももが露わになる。
 腰に巻かれた下帯は三寸幅のさらし布だった。
 あの決闘の夜に身につけていたものと同じである。
 今の雅は家竜の言いつけで、これ以外の下着が禁じられているのだ。
 細幅の下帯は激しく食い込んで、柔らかな土手を割り砕き『ω』状態だ。
 そこにはいやらしい割れ目があるだけで、男のイチモツなど影も形もない。

 おきんは、それを見てはっ…と息を飲んだ。
(やっぱり、女だ…っ!!)
 伴頭に報告すればすぐに済むことなのだが、ここで簡単に許すようなおきんではない。
「ちょいと失礼いたしますよ」
 おきんは雅の脚の間に割り込むと下帯に手をかけてぐいっ、と脇にずらす。
「うっ……!」
 雅は小さな声を上げて呻いた。
 秘裂に食い入ったさらし布は花弁ごと横にずれて、たちまち淫らな肉庭をさらけ出した。その奥から白い粘液がじっとりと滲み出している。
 これ以上はない、というほどの『女』の証拠であった。
 しかしその程度で満足するおきんではない。
「お武家様の逸物はずい分と小さいご様子。婆の目ではよく見えませぬゆえ、も少し大きくしてはいたただけまいか?」

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