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今日からお殿様!?
官能リレー小説 - 時代物

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今日からお殿様!? 6

(フフフフ・・・相変わらずですのねお兄様は・・・お兄様が実はお父様の子供では無く、先代さまのお子で藩主と成るため家を出た時は、一晩中眼を泣き腫らしましたが、良く考えれば、これは大ラッキーですわ!!・・・血が繋がっていないのなら、私とお兄様が結ばれるのに何の障害も有りませんわ!!ああ・・・お兄様・・・春菜は今日こそお兄様に春菜の初めてをお奉げします!!・・・その為にも・・・)
(その為にも春菜を!!)
(凛さんを!!)
((上手く排除しないと!!))
内心二人の女は、そんな事を考え、如何すれば今晩相手を排除して、和馬と二人っきりに成れるか考えながらも、表面上は微笑み合いながら、江戸見物を続けた。

一方、屋敷では新妻となった紫月がため息をついていた。
(はあ・・・・・私はなんということをしてしまったのでしょう・・・。いかに私が将軍家の娘とはいえ良人に火鉢をぶつけるなどとは・・・・。)

「姫様・・・」
一人悩む紫月を見て、彼女の乳母でもあり輿入れに際して随行してきた侍女のさえも胸を痛めていた。

(よく見れば和馬様は悪い殿方には見えませんでした。せっかく迎えてくださったのに、私は・・・・。)
自分のしたことに悩む紫月の心の中には、人柄のよさそうな和馬の顔が浮かんで消えなかった。

思い悩んだ紫月は、こっそり屋敷を抜け出した。
和馬を追いかけて江戸に行くつもりなのだ。
まさかそれが後にあんな騒動を引き起こすことになるとは…。


ここは街道。
旅姿の紫月はどちらへ向かえばいいのかもわからず、まごまごしている。
何しろどちらの方角が江戸かも知らないのだ。
「よう姉ちゃん。どっちに行くんだい? よければ俺達が連れてってやるよ」
紫月に声をかけたのはいかにもガラの悪そうな雲助の一団だった。
「まぁそれは重畳。わらわは江戸に行きたいのじゃ。連れて行ってたもれ」
「おう、まかしときな。江戸ならひとっ走りだ」
雲助達はお互い顔を見合わせてにやにやしながら言った。
(カモがネギしょってやって来たぜ…!!)
紫月姫は誘われるまま籠に乗り込んでいずこともなく連れ去られてしまった…。

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