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今日からお殿様!?
官能リレー小説 - 時代物

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今日からお殿様!? 15

「大事な商売品に手をつけやがったらタダじゃおかねえぞ! ん? 何だその顔は? 男前になったな」
 陣兵衛は血まみれの丹治の顔を見て笑い出した。
「お頭、こいつふてぇアマですぜ! 隙を見て逃げようとしやがった!」
「じゃあ着物を全部剥いで素っ裸にして縛り上げちまいな。そうすりゃ二度と逃げようなんて了見は起こさねぇだろ」
「へい、そういたしやす」
 二人の会話を聞いていた紫月は再び激しく暴れ出した。
「嫌じゃ、嫌じゃあっ! やめろ! やめぬかっ! そんなことしたら舌を噛むぞ!!」
「面白れえ。やってみな!」
 そう言い終わるが早いか、陣兵衛は素早く紫月のみぞおちに拳を叩き込んだ。
 ドスッ!!
 舌を噛むひまもなく紫月は気を失ってしまった。
 二人はぐったりとした紫月を牢から運び出すと、たちまち着物を剥いでしまった。
「おい誰か縄を持ってこい! この娘を縛り上げるんだ!」
 お頭の声を聞いてどやどやと手下がやってきた。
 素っ裸にされた紫月は後ろ手に縛り上げられ、舌を噛めないように猿ぐつわまでされてしまった。
 紫月は気を失ったまま男の肩に乗せられて、無防備なお尻がまる見えになってしまう。割れ目の奥からのぞく清らかな御満子。唇のスキマからぬらぬらとした真紅の中身がのぞいている。
 その様子を見て、手下どもは周りに群がりながら口々に卑猥な言葉を投げかけるのだった。もし気を失っていなかったら紫月は舌を噛み切っていただろう。
「こりゃたまんねえな。眼福、眼福!」
「抜けるように白い肌にかわらけか! こりゃあ高く売れるぞ!」
「ううう…もう我慢できねぇ! 厠行って一発抜いてくる!」
 陣兵衛が手下どもに声をかけた。
「こいつぁ一番の上玉だ! 見るだけにしろ! 傷つけたらただじゃおかねぇぞてめぇら!!」
 紫月はこうして運び出されていったのだった。

 時刻は少し遡る。
 和馬ら四人は高く張り巡らされた土塀の脇に立っていた。
「ここは…?」
「元は大名家の奥屋敷。今は廻船問屋、船越屋の寮さ。金にあかせて買い取ったらしい」
 和馬の問いに竜が答えた。
「あたい…様子見てきます」
 楓がひらりと身をひるがえすと、塀の上に飛び乗った。短い着物の裾から浅黒い肌のたくましい太ももと、むっちりとしたお尻が丸見えになる。尻の割れ目の奥にはしっかりとふんどしが巻きつけられ、食い込んでいるのがわかる。 上を見上げた和馬は思わずドギマギして目を逸らしてしまった。
 しばらくすると、上からばさりと縄梯子が下された。
「大丈夫。今、見張りが通り過ぎた。あと一刻(2時間)は回ってこない」
 上から楓の声がした。
「お前ら早くこれをつけな」
 手渡されたのは頭巾だった。和馬と凛はいそいでかぶると、竜は懐から手ぬぐいを取り出すとほっかむりをした。さらに着流しの裾をまくり上げて帯に挟み込み、尻っぱしょりにする。
 竜を先頭に三人は縄梯子をよじ登っていった。
「大名屋敷の構造なんぞ基本似たり寄ったりだ・・・ただ、奴等女を閉じ込めておく為に、地下牢を拡張してるみたいだ・・・入り口は此処な・・・どうやら移動の為に、外へ通じる隠し通路も作っているらしい・・・出来れば一毛打尽にしたいから二手に分かれる・・・俺たちが、搖動の為に片方の入口から奇襲を掛けるから、お前は出口側の通路から、コッソリ忍び込んで、女たちを救出しろ・・・もしも見つかった場合は、とにかく時間を稼げ・・・そうすりゃ助けに行ってやる」
竜は懐から取り出した屋敷の詳細な地図を指差しながら、そう作戦を説明した。
「こんな詳細な地図を一体何所から・・・」
和馬は半ば呆れながら、竜に尋ねた。
「秘密だ」
その質問に竜は悪戯っぽい笑みを浮かべる。
(・・・まあいい・・・少なくとも此奴は、信用できる男みたいだ・・・)
和馬は自分の人を見る目に其れなりに自信を持っている。
少なくとも目を見れば、その人間が悪人か善人か位は、分かる心算だ。
何一つ素姓を明かさない胡散臭い男だが、和馬の勘では、少なくとも、遊び人の竜と名乗るこの男は、悪人には見えなかった。
 和馬と凛は、まず女たちが捕らわれている地下牢がある離れの建物を目指して歩いた。
 後楽園球場が水戸藩の敷地の一部だったことからもわかるように、武家屋敷というのは非常に広大だ。
 木々の生い茂る林を突っ切り、ようやくたどり着くと、ちょうど怪しい一団が入っていくところだった。皆ヤクザくずれの町人である。
「奴ら、女達を連れ出すつもりらしい。しかしどうやって…」
 和馬と凛が離れの周辺を探索すると、建物の裏手に川が引き込んであり、そこに数艘の舟が泊っていた。
 数名の浪人があたりを警護している。
「そうか、奴ら舟で運ぶつもりか!」
「和馬様、如何しますか?」
「こうなったら女達が全員連れ出されてくるのを待つしかないな…」
 一人、また一人と女が連れてこられる。皆、後ろ手に縛られ猿ぐつわである。
 しかしおかしい。紫月がなかなか出てこない。
 和馬があせる気持ちを抑えきれずにいると、建物の方から騒がしい声がする。
「…このクソアマッ!」
 じっと聞き耳を立てていると、女が抵抗しているらしい。外に立っていた男が数人呼び戻されて、しばらくすると男達がぞろぞろと出てきた。

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