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今日からお殿様!?
官能リレー小説 - 時代物

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今日からお殿様!? 14



その頃、悪党たちに囚われた紫月は・・・
「へへへへ・・・喜べてめえら!!ようやくお前らの商談が纏まったってよ!!さあとっとと牢を出な!!もっとも、次は船倉に閉じ込められたままの船旅だがね!!」
(遂に来ましたわね!!)
男たちは、牢の鍵を開け中に入ると、誘拐した女たちを一人ずつ牢の外へ連れ出して行く。
女達も必死で抵抗するが、男の力に敵うハズも無く、中には殴られ失神したまま引きずるように連れて行かれる女もいた。
(生憎とわたくしは、そんな貧乏旅行には興味がありませんの!!どうせ新婚旅行で海外へ行くなら、豪華客船の一等室を使わせてもらいますわ!!)
紫月は心の中でそう呟くと、男たちが隙を見せる一瞬を、静かに待ち続けた。


「おい女、出ろ!」
 がちゃりと牢の扉が開く。手下の一人・丹治に声をかけられたが、紫月は後ろを向いたまま無視した。
「聞こえねえのか? 出ろって言ってるんだ!」
 手が肩にかかった瞬間、紫月は思い切り胸元に体当たりをくらわした。
 ドカッ!!
「うごっ…!!」
 思わず尻もちをついた丹治を尻目に、紫月は屈んで牢を潜り抜けようとする。
(しめしめ…上手くいったわ!)
 紫月がそう思った瞬間、その足首を丹治ががっちりと掴んでいた。
 バタンッ!
「きゃあああああっ!」
 あと少しで牢の扉に手が届く、というところで引き倒された。着物の裾が激しく乱れ、太ももが丸見えになる。
 その白くなまめかしい脚を見ながら舌なめずりして丹治が言った。
「ずい分味な真似をしてくれるじゃねえか…。このアマァ!」
 すかさず紫月に飛びかかる。
「無礼者っ! その手をお離し!!」
 ドカッ! バキッ!! ドゴッ!
 しかし紫月は残った片足で丹治の顔を蹴り飛ばす。あまりに激しく脚を動かすので薄桃色の腰巻や、その奥の秘められた部分までもがのぞいてしまう。
 丹治の顔は、吹き出す鼻血でたちまち真っ赤に染まった。しかし掴んだ足首は決して離さない。
「…こ、このクソアマッ!!」
 がしっ!…と、もう片方の脚も掴まれてしまった。
「痛かったぜ! 男の顔を足蹴にしてくれたんだ。それ相応の礼はさせてもらうぜ!」
 丹治は紫月の両足首を掴んだまま立ち上がった!
「きゃああああっ!!」
 吊り上げられた紫月は着物が完全にまくれて下半身が丸出しとなってしまう。必死に両手で隠そうとするが既に遅かった。
「へへへっ。いい眺めだなぁ、おい。…おやっ?!」
 丹治は紫月の股間をしげしげと眺めて驚いた。漆黒の柔毛が生えているべきところに、あるべきものがないのだ! 愛らしい割れ目がそのまま露出している。
「こりゃあいい! はっはっはっ!! お前、かわらけ(パイパンの意)かぁ!」
「見るなっ! 見るなぁぁっ!!」
 紫月は顔を真っ赤にして叫んだ。実は紫月の最大のコンプレックスがこれであった。
 輿入れが決まった際にこっそり腰元に見せてもらった枕絵にはしっかりと描かれていた女性の陰毛。腰元の着物をまくり上げて確認した股間の毛が自分には生えていない!!
(わらわのアソコはどこかおかしいのではないか…?!)
 紫月は悩みに悩んで初夜が近づくにつれてだんだんと極度の緊張状態に陥り、和馬を前にした時、遂に感情が爆発した。火鉢を持ち上げて顔面に思い切りぶっつけてしまったのである。
 …ぐすっ。ぐすっ。
 紫月は声を殺して泣き始めた。
「おい、うるせえぞ! いったい何してやがる?!」
 娘をかどかわす仕事を仕切っている陣兵衛がどかどか降りてきた。

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