PiPi's World 投稿小説

戦国奮闘記!!
官能リレー小説 - 時代物

の最初へ
 8
 10
の最後へ

戦国奮闘記!! 10

「勝負あり!!勝者五十嵐善樹殿!!」
同時に審判役である利香さんの声が、俺の勝利を告げていた。
「ま・・・まさか香津美さまが敗れるとは・・・」
外から見ていた滝川一美達も信じられないと目を見開いている。
「くっ・・・小僧!!」
香津美さんは悔しそうに俺を睨みつける。
「くっ!!・・・良いだろう・・・今日の所は負けを認めてやる・・・だが!!明日香さまは、私たちの物だ!!あの方に近づく男を私たちは、絶対に認めない!!・・・いずれ必ずやその事を思い知らせてやる!!」
「あ!香津美さま待って下さい!!」
「フン!!」
「か!・・・香津美さま〜」
香津美さんは意味深な捨て台詞を吐くと、滝川一美たちを引き連れ、堂々とした足取りで去って行った。

「・・・はぁ〜〜〜」
「あ!?善樹くん!!大丈夫!?」
彼女たちの後ろ姿が見えなくなったと同時に、善樹は足の力が抜け地面に座り込んでしまった。
そんな彼をみて近寄り、片ひざをついた姿勢で彼を心配そうに見つめる利香に善樹は顔を赤くしそっぽを向く事しか出来なかった。
「ねぇ、どうしたの?はっ、まさかさっきの勝負の時、どっか怪我したの!!?」
「い、いえ・・・その・・・えぇっと」
そんな彼の様子にますます善樹に体を近づけてくる利香。
彼が赤面し言葉を濁すのには、彼女が「無防備」だからである。
「戦国乙女」に登場する武将は皆、綺麗で可愛く尚且つスタイルの良い巨乳、爆乳の持ち主である。
この前田利香もその内の一人で、髪は何故かライトブラウンの長髪をポニーテイルで目はトパーズの様な綺麗な黄色、ゲーム設定が反映しているのか少しピッチリとしている着物を着ている彼女は今の姿勢でピンクの布やらたわわに実った胸(推定Iカップ)の胸やらがチラリズムしているのだ。
「うん!大丈夫そう・・・それにしても凄かったね・・・まさか善樹君があの香津美姐さんに勝っちゃうなんて・・・」
俺に怪我が無い事を確認した利香さんは、改めて感心したように頭を振る。
「ま・・・まあ・・・まぐれですよ」
俺はそう言って謙遜する。もっとも半分は真実だったが。
(もしもあの女が、最初から本気でやってたら真剣に慣れる前に死んでたな・・・)
香津美は明らかに俺を舐めきっていた。だからこそ俺はその隙に乗じる事が出来たのだ。もしも彼女が初めから本気だったら最初の一太刀を俺は避けられなかっただろう。
「いいえそんな事無いわ!!・・・ごめんなさいわたしも正直あなたの事ただ、下半身で小雪姐さんや明日香様に取り入ったダケの軟弱物って思ってたの・・・だから香津美姉様との勝負止めなかったの・・・でも、あなたは香津美姉様に実力で勝ったわ!!だからわたしは貴方を信じることにするわ!!」
そう言うと利香さんは俺に手を伸ばした。
「善樹君!!これからよろしく!!」
「こちらこそ」
俺は彼女の手をシッカリと握った。こうして俺は、柴田香津美を始めとする何人かの女性に敵視される代わりに、前田利香という仲間を得たのだった。

さて、あの柴田香津美との試合から数日。
俺は最初、あの後誰かしら陰口や文句をつけられると思っていた。
いくら織田明日香の小姓になったとしても、中身は何も無い庶民と同じ。
そんな位も実績も無い輩が彼女の身近の世話をする事になった俺を良く思っていない奴は沢山いるだろう。
それなのに、香津美他その部下たちから何もされなかったのに疑問に思い利香さんに話してみたところ。
彼女曰く「そんな事したら織田家の、いや、武士としての誇りに関わる」とのこと。

「おい!何をしている、さっさと来い」
「あ、はい!ただいま!」
思考の海を漂っていた俺の耳に鈴の様な綺麗な声が聞こえてくる。
その声に現実に引き戻された俺は、町の大通り、数メートル先で此方を不機嫌な表情で見ている明日香の姿が映った。
あれから彼女の小姓になった俺は時折、このように彼女と一緒に城下町へ出かけているのだ。

SNSでこの小説を紹介

時代物の他のリレー小説

こちらから小説を探す