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戦国奮闘記!!
官能リレー小説 - 時代物

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戦国奮闘記!! 7

戦国乙女のヒロインの中でも特にお気に入りだった彼女のモデルが、神様が言ったとおり本当に居るのなら是非会ってみたいと思うのが、ファンの心理というやつであろう。
「小雪姐さん・・・何とか織田家の当主と会えませんかね・・・どちらにせよ相手の器って奴を探るには、実際に会って話すのが一番でしょう」
善樹の言葉に小雪も同意する所が有った様だ。
「う〜ん・・・そうだな!!ここでウジウジ悩んでても仕方ねえ!!いっちょバカ殿の面拝んでみるか!!」
こうして善樹は、織田明日香(あすか)に会う算段を付ける事に成った。

「まあ・・・殿には話てみるわ・・・でも確約は出来ないわよ・・・」
善樹は織田家の城下町の一角に在る出会い茶屋(ラブホテルかな?)の一室に居た。
男性が女性の数十分の一しか居ないこの世界では、善樹の様な(イケメンで可愛い系の)男性は目立つため、相手の女性が男娼を買ったという形式にしたのだ。
「よろしくお願いします!!」
「分かってるわ・・・小雪の姐御には以前お世話に成ったからね・・・まあ、何とかしてみるわ・・・」
手引きをしてくれる女性は、そう言って首を縦に振る。
「お願いします・・・あの〜そう言えばお名前は?」
「ああ・・・わたしの名前は前田利香(りか)よ・・・貴方は?」
「ハイ!五十嵐善樹(いがらしよしき)と言います!!よろしくお願いします!!」
「ええ、よろしくね」

数日後、善樹は織田家の拠点である大きな屋敷に来ていた。
彼女、利香のお陰で彼はお気に入りのヒロイン、織田明日香に会う機会を得たのである。
「すげ〜・・・此処が織田家のお屋敷かぁ〜」
「ほら善樹、ちゃんとする!あの“馬鹿殿”である織田の大将に会える絶好の機会なんだから、粗相のないようにね!」
小雪たちが住む毒蜂一家の屋敷より広く豪華な造りの屋敷をアチコチ見ては目をキラキラさせる善樹に、彼の保護者的な立場でついてきた小雪が小声で彼を叱咤する。
「それにしても、あのバカ殿。良く会う事を許したねぇ〜。幾ら家臣の頼みでも気に入らなければ問答無用で追っ払う事で有名なのに」
「それは私も驚いたわ。何せ殿ったら私が今日の事を言った途端「その者を此処に連れて来なさい。勿論、その者の連れもね」だなんて言ったのよ」
長い木の廊下を利香と共に歩いていた小雪が零す様に言うと、彼女も同意するような口調で小雪に答える。

しばらく待っていると、突然前触れも無く襖が開く。出て来たのは長い黒髪をポニーテールに束ねた、絶世の美少女だった。
(うお!本物だ!本物の織田明日香だ!!・・・いい!・・・マジで可愛い!本当に戦国乙女の織田明日香のまんまだ!!・・・いや!!むしろ彼女の方が美人かもしれない!!)
俺が一人内心では、憧れのヒロインに出会えた感動に包まれている中。明日香は俺たちをジロジロと観察すると、次に利香さんに確認の質問をする。
「ふむ!その方らが毒蜂一家の頭領蜂須賀小雪と五十嵐善樹か?」
「ハイ、殿!この者たちは間違い無く毒蜂一家小雪殿と善樹殿であります!!」
利香さんはその少女に頭を下げると、俺と小雪姐さんを紹介する。
「ふむ!ご苦労!・・・さて小雪殿・・・貴公は斉藤家を裏切り、我が方に就きたいとの事だと聞いておるが相違ないか?」
明日香は俺たちに問い詰めるように鋭い目で睨みつける。彼女のような絶世の美少女が、目を細めると、小雪姐さんとは質の違う、凄まじい迫力が醸し出され、俺は正直少しビビッてしまった程だ。

だが、そんな明日香の迫力にも小雪姐さんは少しもビビッてはいなかった。
「ああ!!・・・あたしゃ今の斉藤家の当主は気に入らなくてね、ホントはあんたに就くかは、正直決めかねてたんだが。こうして面を突き合わせりゃどうやらあんたはタダのバカ殿じゃあ無い事が分かった!!だからあたしのこの命。しばらくあんたに預けてやるよ!!」
「小雪の姐御!!」
利香さんは小雪姐さんのこの言葉に喜びの笑みを浮かべる。

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