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忍者の隠れ里
官能リレー小説 - 時代物

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忍者の隠れ里 6


――――

それから一刻(2時間)後。
騒ぎを起こした張本人の美夏は、再び亮鬼たちのいる家に戻ってきた。
華林たちがどうなったのか、様子を見に来たのである。

「さて、あのコたちは生きてるかな?
 このくらい乗り越えてもらわないと、これから先、やっていけないもんね〜」

そんなことをつぶやきながら、美夏は台所の窓へと向かう。
美夏のしかけたこの騒ぎ、実は亮鬼たち5人が一人前としてやっていけるかどうかを調べる、ちょっとした試験であった。
忍者という職業は、その仕事の内容からいつも人手不足に悩まされている。
優秀な人材は一朝一夕で作れないのだから、なおさらだ。
儀仁村が一夫多妻制なのも、ある意味自然な流れであったと言えるだろう。
そしてより早く、より多く優秀な人材を輩出するためにはできるだけ毎日子作りをしてもらうことが肝要だ。
そのためこの里では、通過儀礼として結婚した男女はこうやって繁殖能力を試されることになっている。
試験に合格したものは1人前として迎えられ、仕事と子作りに精を出す。
失敗したものは不良品として廃棄、よくて使い捨ての道具としての道を歩むことになる。
5人に子作りするように仕向けた美夏も、かつてこの通過儀礼を体験している。
忍者とはかくも厳しい世界に生きるものたちなのだ。
そして美夏がその結果を見るべく、台所から中の様子をうかがうと・・・。


「ハァ…ハァ…」
部屋の中は熱気と淫気に満ち満ちていた。
真ん中に汗だくの亮鬼が大の字になって寝そべっている。
そしてその周囲を取り囲むように、同じく汗だくの四人の娘達が横たわっていた。
五人とも一糸まとわぬ全裸で、床にはそれぞれの忍装束と下着が脱ぎ散らかされている。
四人の娘達は皆、幸せそうな表情を浮かべて気絶していた。
その腹は大量に中出しされた精液のためにポッコリと膨れ、入りきらなかった精液の一部が女陰から漏れ出ている。
亮鬼は見事に四人の娘達を救ったのである。

美夏は亮鬼達の前に姿を現した。
「おめでとう亮鬼君、あなた達は合格よ」
「美夏さん…!」
亮鬼は前を隠しもせず寝そべったまま応えた。
既に体を起こす気力すら無いのだ。
「凄いわ。毎年何人もがこの試験を受けるけれど、全員を救えるなんて、まず有り得ない事なのよ。たいてい一人の男児の精液の量では、救えるのは一人二人…多くて三人よ」
ゆえに男児は数人の娘達の中から、誰を救い誰を見捨てるかの選択を迫られる。
十三の少年には辛い選択だが、忍の道とはそれだけ厳しいものなのだ。
そして救われなかった娘達は掟により山に捨てられ、死ぬまで飲まず食わずで火照る肉体を自ら慰め続けるという…。
「こんなの酷すぎますよ!!」
亮鬼は美夏に怒りをぶつけた。
彼女を責めても仕方の無い事だという事は分かっているのだが、そうせずにはいられなかったのだ。
美夏は言った。
「仕方が無い事なのよ。これは掟だもの…。私の妹も十三の年にこの試験を受けたわ。可愛い妹だった。でも妹の夫となるべき男児は別の娘を助けた。妹は同じく救われなかった娘達と共に山に捨てられたわ。私は快感でイキ狂いながら自慰を続ける妹が運ばれて行くのをただ黙って見送る事しか出来なかったわ。全てはこの忍の村の掟だからよ…」
「そうだったんですか…」
亮鬼は改めて忍の道の厳しさを知ったのであった。

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