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忍者の隠れ里
官能リレー小説 - 時代物

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忍者の隠れ里 19


「いい?私たちはここ、家石城の城門から出るお姫様のいる籠を周領城まで無事送り届けることが今回の任務。
 ただし籠には依頼主の部下が護衛につくし、お侍のメンツもあるからあんまり目立つようなことをしちゃダメよ。
 正確に言うなら、護衛じゃなくてお姫様を狙う不遜な輩の露払いってところかしら」
「籠の移動速度を考えて期間はおよそ3〜4日。
 事前の調査からはお姫様を狙う敵対勢力の存在は確認されてないけど、気を抜いちゃダメよ?」
『応っ!』

亮鬼たちの返事を受け、八千代と美夏はそこから警戒の難しいポイントや護衛のフォーメーションなどさまざまなことを説明していく。
それによると先頭は八千代と亮鬼、最後尾には美夏と楓を配置し、華林と千鳥、成美と一美が左右を守る形で護衛するらしい。
この提案に妻である華林たちは不満そうにしていたが。
最も危険な前を守るのに適任なのはこの2人だと言う、先輩の鶴の一声で沈黙させられた。

「それじゃあこれから1週間、よろしく頼むわね、亮鬼くん?」
「は、はいっ!よろしくお願いしますっ!」

一方の亮鬼はドキドキしっぱなしだ。
何しろ相手は自分の筆おろしの相手もしてくれた、房中術の先生。
しかも今は未亡人で、その美しさには拍車がかかっていると来ている。
意識するなというほうが無理だろう。
さて何やらただでは終わりそうにない、この護衛任務。
彼らは無事、この仕事をやり遂げることができるのだろうか・・・?

※※※※

ギイイィィィ・・・ッ!

「籠が出た。任務開始よ。みんな、くれぐれも単独行動をしないようにねっ」

それから任務が始まったのは半刻(1時間)後のことだった。
見るからに重厚そうな城の扉が開かれ、中から10人ほどの侍を引き連れた籠が出てくる。
おそらくあの中に護衛対象であるお姫様とやらがいるのだろう。
話でしか聞いたことのない人物に亮鬼たちの興味は尽きないが、任務は任務。
彼らは好奇心を殺してそれぞれの任務に当たった。
最初に城を出たのは八千代&亮鬼ペア。
彼らは先行して異常がないかを確認する斥候役だ。
他のグループへの連絡役も兼ねる、重要な役目。
4つのグループの中ではもっとも危険度の高い仕事と言える。
実力的に見れば新米の亮鬼より経験豊富な美夏のほうがよさそうなものだが、あいにく彼女は臨月腹の妊婦だ。
彼女は後方で指揮系統に従事したほうがいいと判断したのだろう。
他のコンビも次々と護衛任務を開始する中、一足先に城を出た亮鬼は、八千代の後を追いながらじっと彼女の姿を眺めていた。
28歳になる彼女は、童貞をもらってもらったときよりさらに成熟し、色香漂うようになった。
何人も産んだのであろう、その尻などは特に肉付きがよく。
当時の記憶を呼び起こさずにはいられない。
任務中でなければその場で肉棒を取り出して自慰の1つでもしていたかもしれない。
しかしそんな不埒な考えなど八千代にはお見通しだったらしく。

「こらっ。今は任務中でしょ!?
 私のお尻よりもまわりに怪しいヤツがいないか、しっかり確認しておきなさいっ。
 あなたのかわいい奥さんたちに言いつけるわよ?」
「・・・っ!ご、ごめんっ!ちゃんと仕事するよっ!」

と軽くあしらわれてしまう始末であった。
とは言え、女盛りの未亡人と一緒、なんてシチュエーションは若い彼にとっておいしすぎる。
そのストレスは性欲となって着実にたまっていくことになるのであった。
初日、2日目は何の異常もなく仕事が終わる。
まぁ敵がいても、出発したばかりのところを襲おうなんて考えるヤツはあまりいないだろう。
本拠地のすぐ近くなら応援も呼べるし、お姫様をすぐ城に引っ込めて守ることもできるからだ。
しかしこれが初仕事である亮鬼たちはそこまで読むことができず、ガチガチに緊張した様子でバカ正直なくらい真剣に仕事に取り組んだ。
真面目に仕事をすることはいいが、必要以上の緊張はミスを生む。
八千代や美夏に不慣れな亮鬼たちはしばしば注意されていた。
結果、修行の時以上に体力を消耗してしまい、休憩時間は体力の回復に努めなければならなかった。
精神面の修行はしているし、修行の後に子作りに精を出すほど体力のある連中なのだが、やはり訓練と実践は違うということを彼らは身をもって知ったのだった。
そして後半、3日目。
さすがに過度の緊張をしなくなってきたものの、今度は違う問題が発生した。
前半の2日間、交わりをしなかったことでたまったストレス(性欲)が仕事の邪魔をし始めたのである。

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