PiPi's World 投稿小説

忍者の隠れ里
官能リレー小説 - 時代物

の最初へ
 9
 11
の最後へ

忍者の隠れ里 11

「姉ちゃん!!私、千鳥だよ!分かる!?」
千鳥は千歳の肩を掴んで叫んだ。
「ウゥ…チ○ポォ…男ォ…」
だが、千歳の口から出て来たのは快楽を求める呻き声だけ…。
「姉ちゃん!姉ちゃぁん!!」
千鳥は姉の体に抱き付いて泣き崩れた。
と次の瞬間…
「うむぅ!?」
千歳は両腕で妹の体を捕まえ、そして口付けしたのだ。
「ま…まずい!淫雌の唾液は強力な媚薬だ!!千鳥!吸うな!!」
しかし、千鳥にとっても突然の事で、どうしようも無かった。
千鳥は姉の唾液を飲み込んでしまった。
「ハァ…ハァ…な…何だか熱いよぉ…」
たちまち体が火照り出し、女陰からは滝のような淫水が溢れ出る。
「オォ…オォ…」
「あぁ…姉ちゃぁん…」
そして千鳥は千歳と絡み合い始めた。
淫雌は山に男が迷い込んで来れば襲うが、普段は猿や鹿や猪…時には狼や熊などの獣達と交わっている。
だが最も多いのは仲間同士で慰め合う事だ。
ゆえに淫雌達にとっては女も獲物の対象となる。
淫雌に襲われれば、男は死ぬまで精を搾り取られ、女は自らも淫雌となって山中をさ迷う。
「くそぉ!千鳥から離れろぉ!!」
亮鬼は千歳の体を千鳥から引き離そうとする。
だが、千歳は妹の体をガッチリと捕まえて離さない。
まるで『もう逃がさない』と言わんばかりだ。
さらに…
「お…お姉ちゃん!?」
「…姉さん…!」
成美と一美も淫雌達の中に姉の姿を見つけた。

儀仁村の女は良く子を産む。
生涯に平均して二十人は産むため、当然のごとく兄弟姉妹の数も多い。
そしてその全員が十三の歳になると例の試験を受けるのだが、人口比が女の方が圧倒的に多いため、毎年数多くの娘達が山に捨てられている。
すなわち儀仁村の者ならば誰もが姉妹達との辛い別れを経験しているのである。

「成美!一美!行くな!!そいつらはもうお前らの知ってる姉じゃないんだ!!」
亮鬼の叫びは届かない。
当然だ。
死んだと思っていた肉親が生きていたのだ。
それが例え性欲だけを求めてさ迷う獣となっていようと愛しい事に変わりは無い。
「あ…彩愛(あやめ)お姉ちゃん!!」
華林の叫びに思わず振り返る亮鬼。
そこには二人の姉の彩愛の姿があった。
二人を良く可愛がってくれた心の優しい姉で、生きていれば十六になるはずである。
「彩愛姉さん……いや違う!!華林!ダメだ!!そいつは俺達の姉さんじゃない!!」
亮鬼は慌てて華林と彩愛に走り寄る。
華林は既に彩愛の口付けによって唾液を飲まされ、二人は発情した獣の如く睦み合っている。
「ウゥ…オォ…ウゥ…」
「あぁん…お姉ちゃぁん…お姉ちゃんが戻って来たぁ…華林のお姉ちゃんが戻って来たよぉ…」
華林は快感と感激にむせび泣きながら姉に抱かれている。
「くそぉ!目を醒ませ華林!!姉さんは三年前に死んだんだ!!これはもう姉さんじゃない!!」
亮鬼は忍刀を構えると姉の首筋に向かって振り下ろした。
しかし…
「オォ…カ…リン……リョウキ…」
「な…っ!?」
彩愛が二人の名を呼んだのだ。
亮鬼は思わず刀を止めた。
それは彼女が人だった頃の記憶の名残だった。
だが、亮鬼にはもう彼女を殺す事など出来なかった。
…カラン
亮鬼は刀を落とし、へなへなと力無くその場に座り込んだ。
「姉さん…本当に姉さんなのか…?」
「ウゥ…リョウ…キ…」
「……」
亮鬼はもう訳が分からなくなっていた。
目の前にいるのは姉なのか淫雌なのか…。
淫雌達が発する強烈な淫気のせいでもあるのだが、死んだと思っていた大好きだった姉の変わり果てた姿を見せ付けられた心理的な衝撃もあった。

SNSでこの小説を紹介

時代物の他のリレー小説

こちらから小説を探す