ショタなペット【第二部】 13
優花の言い方に少しむっとする香奈は昨夜のことを話して、自分が美雪の事を考えてないと気付くのを話す。
そこへ風花が鋭い指摘を述べる。
「ええ、そうよ。でも、私は和己くんと同じ位に美雪ちゃんが好きなのよ悪い。」
優花は直ぐに香奈の考えに気付くが、それでも開き直る香奈。
「お姉さま…良いんですか?」
美雪が恐る恐る訊く。
「ええ。私も悪かったと思ってるわ。だから……」
香奈が話し終わる前に
「お姉さま!ありがとうございます!お礼にお夕飯は私が腕によりを掛けて作りますね。」
美雪は大喜びである。
「え、ええ……お願いするわ……」
美雪の喜びように圧倒される香奈であった。一方優花は
「まぁ…仕方ないわね……」
と小声で呟いた。
「優花さん、良いんですか?」
「正直言うと寂しいけど、お義母様に何かさしあげたいから、今晩は良いわよ。」
思いがけない事に優花に許可を恐る恐る仰ぐ和己。
渋々ながらも未来のお姑になる美雪に好印象を持たせたい優花は受け入れる。
「ふふふ。」
眺めていて微笑を漏らしたのは風花である。
「お姉ちゃん如何したの?」
「『お義母様』ね…もう和己君を手に入れたって事かしら?」
風花はやや嫌味っぽく言う。
「だって……」
「ふふ、良いのよ。後は和己君が決めること。」
風花はそう言うと席をたった。
「お姉ちゃん……」
優花は口を尖らせた。
美雪は先の言葉通り夕食は素晴らしいものを作った。メニューを以下に示す。
オードブル:ホタテのマリニエール(エシャロット、グリーンアスパラ添え)
スープ:にんじん、たまねぎ、ピーマン入り野菜コンソメスープ
リゾット:ベーコンときのこのクリームリゾット(ルッコラ和え)
魚:オコゼのブレゼ
肉:鶏腿肉のロースト(シナモンソース)にセロリのバターソテー
デザート:チョコレートムース
このメニューに香奈だけでなく風花、優花、和己も目を丸くした。