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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う
官能リレー小説 - 年下

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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 999

「大地さんっていうんですね、その人」
「ふふふ、まあこれから会うんだから隠しておいても無駄だしね…」

「でも今お昼時だし結構客入ってますよ?ちょっと無理なんじゃ」
「そのほうが助かるかも…なんてね」

駐車場に車を止め、降りて店に入る。
予想通りなかなかの繁盛だ。

カウンター奥で麺を水切りする男…
どこか夏子さんのご主人に似ていた。

「あの人ですね…すぐに分かりましたよ。」
僕は夏子の横で小さく肘を突く…

「そう…匠くんはうちの旦那に会ったことあるもんね…、似てるでしょ?あの2人…」

言われてみれば確かに。
「だからどういうことなんです?」
「そこまでヒントを出したから、匠くんならわかるはず」

夏子さんはメニュー表を僕に渡す。
「兄弟、ってことですか」
「さすが。正解ね」

…ここにも複雑を招いた人がいたぞ。

大学時代に付き合っていた彼氏の兄貴か弟と、夏子さんは結婚したってことなんですね…

「おお夏子!…よく来てくれたなぁ!…」
呼び捨てですか;…
夏子さんのことを呼び捨てにする人って、夏子さんのご主人以外僕は知りますよ;…

営業中に軽く声をかける人に、周りの従業員は咎める姿はない。
あれが大地さんか。確かに夏子さんの夫、春秋さんに似ている気がする。

「おや?新しい男なんて連れてきてよぉ〜」
「違うわよ〜、彼は職場の部下なのよ」
…さすがにその相手と勘違いされるのは勘弁してもらいたいですね。

しかし気さくな人だ。
夏子さんがオーダーを頼むとすぐに調理が始まる。

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