ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 979
「ああ、何て言うか…僕も凄い新鮮な感じがするよ…」
もちろん皆メイド服は似合っているけど、それとはまた別の楽しみがあるもんな。
「私服の持ち合わせないようだったら、その分のお手当をプラスしなくちゃだはねぇ」
ちゃんとそこまで考えが及ぶなんて、流石に香澄だな。
「私はいいですから、他の子たちへの上乗せをお願いしますね」
桜ちゃんもらしいと言えばらしいね。
「ところで、お嬢様と匠さん、お夕食はどうされますか?」
「2人が戻ってきたらだけど、ここで食べるよ」
「畏まりました。そう伝えておきますね」
桜ちゃんが部屋を出て少しすると、今度はベビーシッターさんが樹と香を連れて部屋にやってくるようだ。
コンコン
「お嬢様、よろしいですか?」
「どうぞですー」
娘2人を連れシッターさんが部屋のドアを開ける。
「匠さんは初めまして、ですよね?娘のお世話をお任せしてる桐山里佳子さんです」
…えっ??
ま、マジかよ…?;
脇の下にタラッ〜と冷たい汗が流れる…
それにしてもこんな所で再会しようとは…全く思ってもいなかったよな;…
「あらぁ?…お二人ともお知り合いなのかしら?…」
やっぱり香澄の勘は鋭いんだよな;…
桐山里佳子…中学、高校の同級生だ。
ルックスはあの頃の同級生女子の中では一番の美少女だったし、友人連中は何カップだとかって巨乳に釘付けになっていたし、知らない子なわけがない。
ただ僕は当時弥生さんと付き合っていたからそこまで興味があったかといえば…微妙だな。
「柏原くん…」
うぁ、僕のこと覚えていてくれてんだ…感激しちゃうよな。
「あっ桐山さん;…久しぶりだね;…」
なんだか顔がニヤケてしまうな。
「えッ、やっぱり知り合いなの?…」
「ああ香澄、桐山さんは僕の校時代の同級生だよ…」