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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う
官能リレー小説 - 年下

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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 721

そこで真実が語られたんだろうか?…
高校時代に鈴田美恵子が妊娠した相手…その男が僕や鈴田巧の実の父親ってことになるんだもんな…

「あっ…君は、実の父親のことは…知っているんですか?…」
敬語口調になってしまう…
なんだか鏡に向かって語り掛けてるみたいで、妙な気分だ…

「…ん、うーん、それは、母もなかなか教えてくれなくてね」
鈴田巧もどこかよそよそしい態度だ。
話しにくいのは仕方ないかもな…

「あら…」
話がなかなか進まないところで、ゆかりさんの携帯が鳴る。
「はい、白鳥です…」
相手は誰だろう。部屋の中が静まり返る。
「え、はい…匠くんも、鈴田くんも、いますけど…」

自分の名前が出てきて、互いに顔を見合う…
やだな…なんだって髪型まで一緒なんだよ?;…

「誰と話しているんでしょうかね?…」
確かにそうだ…
僕と鈴田巧、2人のことを知っている奴なんて…そうはいないもんな…

ゆかりさんがいったん通話を止めて僕らの方を見る。
「2人とも、今から出れる?」

「…僕は構いませんけど、何が」
突然なのでビックリする…
「社長が2人に来て欲しいって…」
…和彦さんが?そこには鈴田美恵子さんもいるはずでは…

ドキドキしてくる…
こんな突然に鈴田美恵子に会えるとは思ってもいなかったからね…

「行ってきなよお兄さん…なんか重大なことなんですよね?…」
「そうよ匠兄ぃ、その代わり話しは帰って来てからちゃんと教えてよ…」

啓くんと栞が僕の背中を押してくれる。
そんな僕らのやり取りを、鈴田巧は一歩離れた所から羨ましそうに見ていた。

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