ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 673
確かに恋ちゃんといい、その分野それぞれでのスペシャリストは多いのかもしれない…
恋ちゃんに相談したことで、巧との距離はぐっと縮まったような気もするしな…
「うん、純ちゃんを始めとして、これからはいろいろ相談させてもらうよ…」
「ふふ、私も出来る限りのことはさせてもらいますよ!…」
その笑顔を見て思わずホッとする。
純ちゃんは『元』になってしまったが、青山家のメイドちゃんたちは皆頼りになる。
みんな僕よりも年下で一部は未成年の子たちもいるのに、彼女たちに任せられる安心感がある。
「話は変わるんだけど、この前一人旅してたら偶然空港で和彦さん…ご主人を見かけたんだ」
「へぇ」
「なんかよく知らないけど、見たことない女の人が一緒にいた。秘書さんともちょっと違うような」
そういえば、最近和彦さんの秘書として働いているのは杏さんだもんな…
ずっと一緒に働いてきた杏さんを、純ちゃんが分からない訳無いもんね。
「女性って…どんな人だった?」
「そうね…歳の頃は和彦さんと変わらないと思うの…でも若い子には負け無い華やかさがあったは…」
涼香さんがあのような形でお屋敷から去っていって数ヶ月。
和彦さんはその間にパートナーと呼べる女の人を見つけたのだろうか。
純ちゃんの話を聞いて最初に思ったのはそれだった。
「2人はどんな感じだった?」
「とても仲睦まじい様子だったな…夫婦みたいな…」
やっぱりそうなのか?…
まあ和彦さんだって40代になったばかりの男盛り…そんな人がいたってちっともおかしくは無いよな…
「和彦さんは見た目だってカッコイイ上に超金持ちだからな、女だって放っておかないだろうよ…」
「ええ、和彦さんは女にも男にもモテモテですものね…」