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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う
官能リレー小説 - 年下

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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 618

…綺麗な人だ。
プロフィールを見ると美恵子さんやうちのお袋、それに和彦さんとほぼ同年代。
それでいながら、若く見える。

「上条院長に子供はいるの?」
「息子さんがお一人、系列のクリニックの院長をしているようですねぇ」

「それで当時そこに勤めていた看護士がブログを?…」
「ええ、当時彼女は助手として立ち合ったみたいね…」

「鈴田巧の記載はある?…」
「名前は“Tくん”としか書かれてはいないけど、13歳の少年が黒塗りのベンツで連れてこられた…と。」

僕は思わず顔をしかめてしまう…
13歳といえば思春期の入口…そんな羞恥心も盛んな時期に人前にソコを晒し、永久脱毛させられた巧のことを思うと胸が痛かった…

「ふむ、その鈴田巧氏は13歳で脱毛処理していたと」
「そうなりますね。美恵子社長直々の指示だったのでしょうかね」
興味深そうに香澄がパソコンのモニターを覗き込む。

「スズタは社長と会長がいがみ合っていたようだけどね」
「ええ…」

「あそこの親子の確執は、もう世間に知れ渡っているからな…」

「でも、母親の鈴田美恵子が息子に対してそんな酷いことするかしら?…」
香澄が不思議そうに首を傾げる。

「そう考えると巧にそんなことをしたのは、会長側の人間ってことになるよな…」

「わざわざ専用車に乗せてやってくるくらいですから…かなり強行的にやったみたいですね」
「彼本人に拒否権はなかったんでしょうか…」

確かに、鈴田巧にとって気の毒でしかない。

「それがあって、美恵子さんは巧を公に存在を明かすことはしていない、ということ?」
「たぶん、そうだと思います」

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