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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う
官能リレー小説 - 年下

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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 546

貧しい家だと、鈴田家とは釣り合いが取れないってことだろうか?…

「いまどきそんな時代錯誤な話しがあるんですかね?…」
「まあそればっかりじゃないのよ…鈴田の家はお嬢様と巧さんをくっつけたかったようで…」

「えっ?…お嬢様って香澄のことですかぁ?!…」

「美恵子さんはご主人様と高校で同級生だそうで、何度も縁談を計画していたようです」
「そうだね…それでなのか…」
「ただ、それにはご主人様は難色を示していましたし、何よりお嬢様が頑なにお見合いを断っていたので…」

「あ、それってもしかして…?」
「ええ、お嬢様が東京に家出なさった直接の原因ですね…」

そういうことか…
香澄は僕に会うために東京に出て来たって聞いたけど、表向きは鈴田巧との縁談が嫌で家出したことになっているんだな…

「美恵子さんにしたら、僕が香澄を横取りしたように思ってるのかな…」
「それはわかりませんが、私は匠さんとお嬢様が結ばれて良かったと思ってますよ」
杏さんは優しく微笑んだ。
その言葉を聞けてほっとしたのが本音だ。

「美恵子さんとお会いになったことは?…」
そう言われれば面と向かって会ったことは無かった。
もし皆が言うように鈴田巧と僕がそっくりならば、美恵子さんはさぞかし驚くことだろうな…

「近いうちに会うことになると思う…」
僕は膝を抱えるように座り直す。
もう見られてはいないとはいえ、やっぱりこのパンツでは恥ずかしかった;…

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