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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う
官能リレー小説 - 年下

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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 509

「何、遠慮することないさ、なんならもう少し広い部屋に移動しようか?」
「いえ、そんな…」
「なあ、匠くん?」
和彦さんが僕に向かって言う。

「そう…ですね。みんなで食事した方が楽しいですし…」
遠慮する気持ちもわかるけど、やっぱり一緒の方がいいよね。

「そうでぇすよぉ〜移動しなくても詰めれば座れますからぁ〜皆椅子を持って来て下さいよぉ!」
確かに香澄の言う通りだよね。
皆が座ったって、ここは家の食卓よりずっと広いもんな。

「それでは今夜だけお言葉に甘えさせて頂きますね。それでも、お二人が戻って来ましたらちゃんとけじめは付けさせて下さいね。」
杏さんの言葉にメイドちゃんたちは皆、大喜びだ。

「ふふ、いずれはこれが毎日になるんだからね?」
香澄はニコニコとした顔を崩さずに言う。

確かにお屋敷に仕える者、ある程度の線引きは必要かもしれない。
しかし、僕らが特別扱いされすぎてもどうか。
僕だって、立場はメイドちゃんと変わらないような気もするけどね。

そんなこんなで肩を寄せ合い、楽しい食事は終わった。

「やっぱり弥生さんの料理は最高っすね!」
僕は膨れた腹を摩りながら言う。

「毎日こんな豪華じゃありませんから、戻って来てからがっかりしないで下さいよ。今日は久しぶりに帰ってみえたお二人の為に、特別ですから。」
弥生さんが皿を下げながらニッコリと笑う。

そりゃ毎日が特別なわけにはいきませんけども。
ここで暮らすようになれば、特別なことなんてなくても毎日が楽しい…そう思っている。
弥生さんの料理は何だって美味しいのだし。

「お父様っ」
和彦さんの隣に、香澄がやってきた。

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