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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う
官能リレー小説 - 年下

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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 451

その隣で満面の笑みを浮かべるアンナさん。
僕が見てきた彼女が、こんなに幸せそうな顔をしているのを、残念ながらまだ見ていない。

宏の事故が、アンナさんからこの笑顔を奪ってしまったとしたら、それは気の毒だし、悔やんでも悔やみきれない。
あいつが転勤でいなくなった今、それを何とかしようと思っているのが遥さんと僕だ…

宏が戻って来るのはいつなのかはわからない。
それまで頑張らなくては…僕はこの写真を見て、改めてそう思った。

フローリングに脱ぎ散らかされたままになっている衣服の中から、パンツを拾い上げる。
我が部署の新作…こんな小さな布っ切れじゃ、穿くのに苦労すんだよね…

これを脱いだ記憶は無いけれど、自ら進んで素っ裸になっただろうことは、今までの失態から分かりきったことだった。
深酒もそこそこにしないと、ホント後ろに手が回っちゅよぉねぇ;

僕はいつものごとく反省し、競泳用パンツみたいな小さなそれを、やっとの思いで臀部に託し上げた…

「匠さんっ」
ちょうどパンツをはけたところで、アンナさんがリビングにやってきた。
可愛らしいパジャマ姿だった。

「ああ…どうかした?」
「宏のパジャマですけど、今夜は良かったらこれ着てください」
ああ…姿が見えなかったのは、これを探してたからかな。

エロいパンツ姿を見られ、バツが悪かった;…
こんなのを自分の好みで穿いてるだなんて、誤解されたくは無いもんね;…

「コレ、会社の商品なんだよ…悪いけど宏のトランクスか何かあったら貸して貰えないかな?…」
厚かましいとは分かっていたが、僕は言い訳ついでにお願いする…

「そうですよね〜、ソレほんときつそうですもんねぇ…」
アンナさんは僕のモッコリを見ながら微笑んだ。

僕のことを案じてはくれてるみたいだけど、アンナさん、その目は興味津々。
「でも、匠さんの、くっきりと目立ってていいですね」
「いや、そういう意味では…」
「あはは…きつかったらダメですよね。今探してくるから待っててくださいね〜」
アンナさんは再びリビングから去っていく。

今の会社には何の不満もないんだけど、強いてあげれば、唯一の悩みはこれだよなぁ…

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