PiPi's World 投稿小説

ほんの少しの勇気で人生って変わると思う
官能リレー小説 - 年下

の最初へ
 423
 425
の最後へ

ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 425

生活状況が変わると、なかなか連絡も取りづらいだろう。
交際関連の悩みなら、僕より雪ちゃんに相談すれば良かったのかもしれなかった。

そういえば、あれ以来啓くんはうちの会社には来ていない。
「啓くんが来なくて寂しい」
と美玲ちゃんが零していたのを思い出した。

啓くんって、特別なインパクトがある訳でも無いのに、皆に愛されるキャラなんだと改めて思い知らされる。
言ってみたら愛玩犬みたいなやつで…
何だか横にいてくれるだけで癒されちゃうんだよね…
男の僕がそう思っちゃうぐらいだから、雪ちゃんや美玲ちゃんが会えなくなって寂しがるのも無理ないよな…

まあそんな男を彼氏に持った梓は、僕が思う以上に大変な思いをしているのかもしれないよね…

この状況だと、あと一度か二度はゆかりさんと一緒に啓くんに会うことが必要かなぁ、と思う。

梓には啓くんの気持ちを代弁しておいた。
それに対する梓の反応はこうだ。
「啓のお家の事情も知らずに辛いこと言ったと思う…啓が怒ったことで初めて気づいたんだ。私も、啓に謝らないといけないよ…」

励ますつもりの叱咤…
その微妙なさじ加減って、大人でも難しいもんね…
増しては普段から口調のきつい梓だから、啓くんがついカッとなってしまったのも無理ないかもだよな…

まあどういう状況であったにしろ、それで女の子を襲ってしまった啓くんの罪の方が重いといえば重いけどな…

「匠さんは啓くんとお会いになります?」
「ああ、久しぶりにこないだ会ったよ…」

「どうでした?」
「うん…彼女、まあ僕の妹なんだけど、喧嘩していろいろあってね…それでだいぶ参って、というか落ち込んでて」
「あらぁ…」
雪ちゃんもこれには沈痛そうな表情を見せる。

「再会したお母様とうまくいっていないのでしょうか…」
「いや、それは大丈夫なんだけどね」

SNSでこの小説を紹介

年下の他のリレー小説

こちらから小説を探す