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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う
官能リレー小説 - 年下

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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 369

「えっ?…どういうことです?…」
「ははは!…君は僕を侮ってはいけない…柏原匠が我社に入社したことぐらい、ちゃんと把握しているさ…」
「そ、それじゃあ…やっぱり…」
「ああ…君の察しの通り…白鳥ゆかりさんだ…」

やはりそうだったんだ…
啓くんの母親は…ゆかりさんだったんだ…

「ゆかりさんの方が先に知り合い一緒に住み始めていたらしい。その後涼香とも交際して…2人が生まれたのは最悪のタイミングだったも同然でね…」
伊藤さんも伊藤さんですごい人だ…

ただ、ゆかりさんは涼香さんの存在を知って啓くんに酷く当たったんだろう…

「あ、これだけは言っておくが、ゆかりさんは僕と匠くんの関係は知らない…だから今回の入社は君の実力と思ってくれていい…」
「あ、はい…」
「まあ女性ばかりの部署でいろいろ大変だろうが、これも修業だと思って努めて欲しい…」
「はい!頑張ります。」
「いずれのことは…ちゃんと考えていくからな…」
和彦さんの頬が上がった…

「ゆかりさんと啓くんも、いずれ顔を合わせて話し合う機会があればいいと思います」
「ああ、僕もそう思ってる」

お袋がコーヒーを入れて戻ってきた。
「操さん…ありがとう。肩の荷が下りたような気分だ」
「青山くん…」

「何も知らずにいた自分が恥ずかしいです…始めてのことだったとはいえ、子供が出来るようなことをしておきながら、その後のことは全く考えてはいませんでした…」
それを言われると、僕も耳が痛いです;…

「私よりも主人に感謝してくだい…世間からずっと石を投げられてきたのはあの人ですから…」

親父…

「分かります…僕の耳にも誹謗中傷の噂が流れてきていました。それなのに僕は…操さんを奪われたとばかり思い、"ざまあみろ"とすら思っていた…」
和彦さんは膝の上で、拳を固く握りしめた。

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