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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う
官能リレー小説 - 年下

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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 287

それって………ゆかり…?

喉まで出掛かった名前を、ぐっと飲み込む。

「あれぇ?お兄さん…生唾なんて飲み込んで、興奮してんですか?〜」
「な!何言ってんだよお前はぁ!」
このぐらいの歳の奴って、それしか考えられないのか?…;

「違う違う。そんなんじゃないよ」
適当にあしらいつつ、だいぶつながりが見えてきたと、僕は思った。

啓くんのお母さんは、ゆかりさんで間違いないだろう…
ゆかりさんは幼い頃の啓くんにトラウマを植え付けさせ、家を出て行った。
しかし、それと同時に、ゆかりさん自身も深く傷ついていた。
…そこに涼香さんがどう関わっていたか、僕はよく知らない。

でもここまでいくと、僕の憶測通りなのかもしれない…とも思える。

多分海外で伊藤さんと涼香さんは恋に落ち、帰国早々にでも涼香さんを和彦さんに紹介したんだろう…
その後、涼香さんが和彦さんに心移りして、結婚してしまうとは夢にも思っていなかったに違いない…
それで伊藤さんは涼香さんを忘れる為に、ゆかりさんと結婚した…
そんなところだろう…

でも、伊藤さんは涼香さんのことが忘れられず、ゆかりさんはそれが原因で嫉妬し、啓くんに手を挙げた…
これで全てが繋がった…

涼香さんとて、伊藤さんへの思いは断ち切れなかったのだろう、同じ敷地内なら逢瀬を繰り返しているうちに香澄ちゃんが生まれたのも容易に想像できる…

今でも二人の関係を隠しているのは、やっぱり香澄ちゃんのことがあるからなのだろう…
それを少しでもカモフラージュさせるために、涼香さんは啓くんと関係を持っている…
親子と言っていい程にの離れた啓くんとの方が衝撃的で、誰もがそっちに目がいってしまうもんな…


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