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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う
官能リレー小説 - 年下

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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 224

「ま、ホントは一緒にいちゃいけないんですけどね…」
「人生いろいろあるから。仕方ないよ」
遥さんはにこりと微笑んで、書類に目を通す。

あのころの面影はそのまま残していながら、仕事のできる女になったんだな…
そう思うと、あの時、酔っ払って無理やりやってしまったことに後悔を感じる…

まあ宏から聞いた話しだと、遥さんも満更でもなかったと言うし、一方的に僕が迫った訳でも無いのだろう。
というのもこの時も、酒で僕の記憶は朧げにしか残ってはいないのだ。

「柏原くんはあの後から、ずっと東京に行ってしまったのよね。」
"あの後から"って…やっぱりあの"一夜"からってことですかね?…

「東京で仕事うまくいってるんだなって思ったりしてて」
「そうですか…」
「地元に戻ってきてうれしいって思うけど、これはね…」
「すいません」
「いやいや、柏原くんのせいじゃないよ。これも人生のうち」

「…なんか、面接にならなくなっちゃったなぁ」
遥さんはちょっと困ったふりして言う。

「いいですよ、どうせ筆記で落ちてますから。それより宏は元気してます?」
「ああ宏、アイツもう2人の子持ちよぉ〜」
「へぇ〜あの宏がねぇー」
「頭なんて薄くなちゃって、柏原くんを見習って欲しいわぁよぉ」
「見習うって、僕プーですよ…」
「嫌だぁ〜そういうこと言ってるんじゃなくてぇ〜」
「そうですかぁ?遥さんには昔、いろいろと虐められましたから…」
「もぉぉぉ柏原くんったらぁぁ」

ピピピピ…

「嫌だぁもう時間…柏原くんこの後予定ある?」

なんと、ろくに面接らしいことも話さないで時間が過ぎてしまった。
…まあ、落ちるんだろうけど。

「この後って?」
「うーん…面接終わったら…お昼一緒に食べない?」
「ああ…いいですよ」
「ありがとう、じゃあまた後でね!」

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