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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う
官能リレー小説 - 年下

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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 22

…まあでも、この違和感は穿いてるうちに慣れていくかもしれない。

「で、どうよ」
「すごく似合っております!!」
「そうかね?」
「匠さんはもっとファッションにお金をかけるべきだと思うのです」
「…そんなお金もないし、しようとも思わないねぇ」
「えー」

なんか不服そうな香澄ちゃんを他所に、僕も朝食を食べる。

…うめ!
それはやはり高級ホテルだけあって、僕が今まで口にした、どんな料理よりも旨かった。
僕は正に手掴み状態で、むしゃむしゃと口いっぱいにそれらを頬ばった。

「わぁ〜匠さんリスみたいぃ〜!かっわいぃ〜♪」
…”かわいい”って…口癖ですか?

…香澄ちゃんには僕の一挙手一投足が可愛く見えるのだろうか。
男としてどうかと思うが、女の子からいい風に言われているのは確かだから悪くはない。

「匠さんは、料理とかできますか?」
「うーん…一人暮らしは長いから、自炊できるけど。最近はあんまりしてなかったけどね」
「へー…すごいですね」
「すごいってもんでもないよ。生活するには当たり前のことだし」

「生活かあ…私もシェフに教えて頂いたから、こう見えても料理できるんだよ…」
…はあ、シェフってところが、もう嫌味にも聞こえませんよ。

「それにね…掃除だって洗濯だってプロ級なんだぁ…」
…はあ、お偉い先生に教えてもらった訳ね。

「でもね…それを見せる機会が…今まで1度も無かったんだぁ…」

途端、香澄ちゃんが寂しそうな顔をする。
そこまで教えてもらっておきながら、それを見せる機会がなかった…
ご両親は過保護…大切な娘だから、気持ちはわからなくもない。
(いや、子供いないから知らんけど)

「…いつか、二人で暮らせるようになったら、それもきっと…」
「(気が早くないかい、君)」
ヘラヘラ笑いながら、妄想モードに入る香澄ちゃん。
…こんな娘だったでしょうか?

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