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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う
官能リレー小説 - 年下

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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 3


―その後は、普通?にデートを楽しんだ。
おそらく香澄ちゃんは東京に来るのが初めてなのかな?
(でも、名古屋だったら中学の修学旅行が東京って結構あるけど)
終始目がキラキラ輝いていたのが印象的だった。
お嬢様でも、やっぱりこういうところは普通のお年頃の女の子なんだなあ。
…ま、食事とかがすべて彼女の財布から出てたのは、もう諦める。

…さて、一日中遊んですっかり空は暗くなった。
「さて、どうしようか?」
「今夜一晩泊まるホテルを…空いてるところはあるかな〜」
そう言って、香澄ちゃんとやって来たのはどう見ても豪華なホテル…

「あの」
「はい?」
「ここに泊まるの?」
「はい♪」

「なんかメチャクチャ豪華だよ…?」
「いいじゃないですか〜♪」
「お金あるの…?」
「もちろん♪」
香澄ちゃんは財布の中、ぎっしり詰まった1万円札の束を見せ付ける。
某バラエティ番組に出たときの大相撲の某横綱のような財布である。
…もはやノーコメント。

香澄ちゃんに連れられる形でフロントへ。
「予約してませんけど、泊まれますか?一部屋でいいですよ」
「お嬢さん、お家に帰らなくていいのかい?」
若い男性の受付係に軽くあしらわれたぞ。
…まあ、当たり前だな。

―ところが。
「その方は…お嬢様になんと無礼な態度を!」
白髪の支配人らしき人がいきなり大声を上げてやってきた。
え…香澄ちゃんって…

…パッと出の成り金の娘なんかじゃなくて、知る人ぞ知る、名家の令嬢だったりするのか・・?

それはフロント内の慌てぶりを見れば、香澄ちゃんがただ者では無いことがよく分かった。
白髪の男に耳打ちされた受付係は顔を蒼白にし、懸命にパソコンに向かい空室のチェックを始めた。

そんな受付係など無視するかのように、白髪の男はにっこりと微笑みながらキーを差し出した。
「お二人様でございましたら、最上階のスイートをご用意させていただきます。」

…マ、マジっすか?


「やりましたね!匠さん!」
香澄ちゃんがこちらを振り向き、満面の笑顔を見せる。
うん、可愛いんだけど、君、いったい何者?
…と聞くのは、地元に帰ってからにしよう。

部屋のキーを貰って、最上階までエレベーターで向かう。
「(とんでもないことだよなぁ)」
こんな大きなホテルで泊まるのも人生初めてだ。
ましてや、最上級とも言うべきスイートルームとは。

そう思っているうちに、エレベーターは最上階に辿り着く。
今夜泊まる部屋の番号を確認し、扉を開く…
その先はもう、見たことのない別世界だった。

なんと表現すればいいのだろう?
ホテルの一室、人が二人泊まるには広すぎるというかなんと言うか。
そもそも、都会の超一流ホテルになんか泊まったことがないから感覚が麻痺してるのかもしれない。

「わ〜すごいですね〜」
香澄ちゃんは唖然とする僕を置いてベッドにダイブする。
そのベッドの向こうには都会の夜景が広がっている。
さすが最上階、いい眺めだ。

香澄ちゃんはベッドの脇に座ると、スマホを操作し始めた。
「何してるの?」
「明日の新幹線のグリーン車の予約です」
「へぇ…そう…って、えっ」
今、グリーンって言ったよね…

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