PiPi's World 投稿小説

ほんの少しの勇気で人生って変わると思う
官能リレー小説 - 年下

の最初へ
 153
 155
の最後へ

ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 155

「ふふ、匠さんはお世辞がお上手で」
「そんなことないよ」
「お嬢様が匠さんのことを好きになるのもわかりますね」

純ちゃんとそんな話をしているとたとえ距離があったとしてもあっという間だ。
母屋に入り、純ちゃんの案内で目的の場所へ向かう。

「昨日とは違うところ?」
「弥生さんたち料理人が使う場所と、我々が個人目的で使う場所は分かれているんですよ」

調理場が二つもあるのかよ!?…
まあ青山家にはそれぐらいはあっても可笑しくは無いかもな…

「それじゃあ、香澄ちゃんは弥生さんたちが使う調理場に?…」
「いえ、お嬢様はお嬢様専用のキッチンがおありなんです…」

あ、ああ、そうか…
そりゃ専用の部屋がいくつもあるんだから、そういうのがあったっておかしくは…どうなんでしょう。
…あかん。感覚が麻痺しそうだ。

「まあ、通常ではありえませんよね」
「そうだね」
「でも、お嬢様の料理の腕は確かですよ。私もその手のバイトいくつか経験してるから自信はあるんですが、実際に見たら比べ物になりませんでしたねえ」

「なんでも料理専門の家庭教師がいるとか…?」
「ええ…和洋中、それにデザート専用のパティシエ…料理をお教えする方だけでも、ざっと10人はいらっしゃるかと…」
「それってもしかして…将来料理人にでもなるつもりだったりするんですかね?…」
「それは無いと思いますよ…だってお嬢様は料理以外にもお茶やお花は師範の免許を持っておいでだし…語学に関しては、数箇国語ベラベラですしね…」

香澄ちゃん、そんなにすごかったのか…!
あの歳でそれだけの才能があったら…

そこで、僕は気になったことを純ちゃんに聞いてみた。
「香澄ちゃん、学校には通っていないんだよね?」
「ええ、まあ」
「別に悪いことじゃないんだけど、気になってね」

SNSでこの小説を紹介

年下の他のリレー小説

こちらから小説を探す