ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 1075
「葉月と美玲さんは遅れるって連絡来ましたよ。夏子さんは車通勤ですけど…渋滞してるだろうから間に合わないでしょうね。ゆかりさんは…今日はお休みですね」
ホワイトボードを見ながら沙織ちゃんが言う。
「あ、匠さんLINEやってます?部署のみんなとはグループで繋がっているんですよ」
「あ、それは初耳だな…僕も入れてもらっても構わないかな?…」
「ええもちろん…新庄くんが作ってくれたんですよぉ。」
またアイツか;…
これはもう仕事と割り切るしかないよな;…
「どうしたんです?…何か昨日から、新庄くんと上手くいってないように見えましたけど…」
「あ、ああ…それは…」
美月さんと新庄はまだこちらには向かってすらいない様子。
オフィスの中は沙織ちゃんと2人だけ。
「アイツが美玲ちゃんとうまく行ってないってのは沙織ちゃんも知ってるだろう?」
「ええ、私も心配です」
「…どうにかして関係を修復しようと思って…でもアイツは別の女と仲良さげに…しかも、僕の…」
思い余って口を滑らせそうになり、僕は慌てて口をつぐんだ…
「なんかあったのね…もしよかったらその続き…今晩にでも聞かせてくれない?…」
此処では話せ無いと気を効かせたてくれたんだろう…
沙織ちゃんは時間を取ってくれると言う…
「ありがとう…定時で終わったら、お願いしようかな…」
「またその時。美玲さんや葉月も誘いましょうか」
「それはその時考えるよ」
軽く手を振り、沙織ちゃんは自分のデスクへ。
そういえば席替えで近くなったんだな。
いつもより人数少な目で仕事が始まる。
新庄は朝一から外出で早々といなくなった。まあそのほうが助かるけど。