ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 1064
名の知れた案外高級なシティーホテル…
なんだか美月さんとは、ラブホテルには入りたくはなかった…
エレベーターを出ると長い廊下が続いている。
その毛脚の長い絨毯を進みながら、僕は美月さんの腰に腕を回す…
「ふふっ」
軽く微笑む美月さん。嫌な顔もされず腕はそのまま。
「エスコートもし慣れているのね。まるでもっと年上のダンディなおじ様みたい」
「ただ当たり前のことをしただけですよ」
「そういうところに惚れるんだけどな」
部屋からは街のネオンが綺麗に見える。
「先にシャワー使うね…」
「あっ、どうぞ…」
「本当は一緒に入りたいところだけど…やっぱり恥ずかしいから…」
恥らう姿がなんだか意外だ…
まあ僕の裸は見慣れているだろうけど、自分の裸を晒すのには抵抗があるのは当たり前かぁ…
…美月さんがシャワールームに入って数分。
待ってるのが当然、しかし、その間は恐ろしく暇だ。
いけないとは思いつつも、美月さんの身体を、何も身にまとっていない身体を見たいのは、男として正しい欲求だと思うのだが。
「…うーん」
想像すると股間が膨らんできてしまう。
シャワーの水音、誘われるように体は動く。
いい歳してこんなことをしてはいけないと思いながらも…浴室の扉に耳を張り付ける;…
これじゃあ、精通を覚えたばっかりの中学生みたいだと思いながらも、自分の欲望を抑えることは出来ない;…
「匠くんそこにいるのぉ?…、ごめんなさい、直ぐに出るからもうちょっと待ってね…」