ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 1024
制服に身を包んだ冬美ちょんを見ると、昨晩のことに益々に罪悪感を抱いてしまう;…
「相変わらず可愛いなぁ〜冬美ちゃんはぁ。小学生なのにセーラー服だなんて…オジサンたちには目に毒だよぉ〜」
昨晩のことなど何も知らない新庄がおちゃらけて見せる。
「ふふオジサンだなんてぇ、新庄くんみたいに綺麗なモノしたオジサンなんていないんじゃなくて…?」
キッチンから冬美ちょんに向けトレーを差し出す夏子さん…
うぇ?…“綺麗なモノ”って…まさか新庄のソコを言っている訳じゃありませんよね;?…
テーブルに食事が並べられ、ちょっと異質な4人での朝食になる。
冬美ちゃんはニコニコ笑顔。可愛らしい。
「うん…美味しいです」
「ありがと、朝から頑張っただけのことあるわ」
仕事も母親の顔も、二つ背負っている夏子さんはすごいと思う。
「冬美も学校まで一緒に乗ってくよね」
「うん!」
夏子さんの運転での出勤…
皆夕べのことを知っているだけあって、変な顔をしたのは美玲ちゃんだけだった。
「あっ美玲ちゃん…何で昨日は早く帰っちゃったんだよぉ?…」
考えてみたら美玲ちゃんが帰ってしまってからの飲み会決行…
美玲ちゃんにしてみたらおもしろくは無いよな…
「あはははは、匠さん、いやいやごめんなさい、何も言わないでぇ」
美玲ちゃんは意外にも明るく笑いながら僕に接してきた。
これがいつもの彼女だから違和感ないだろうけど、今日はちょっと…
「美玲ちゃん昨日は何かあったわけ」
「ま、まあ…」
こっそり耳打ちする彼女。
「実は、その、「女の子の日」匠さんならわかりますよね…」
「あぁ…そ、そうだったんだ…」
僕には妹たちが三人もいるからね…
そういうことは男兄弟しかいない奴よりかは分かっているつもりだよ…
「体調…悪いのか?…」
昔はそういう休暇も取れたらしいけど、男女平等の世になって、世の中は女の子に優しく無くなったもんね…