マンガ家理恵先生とアシの晋一くん 63
「やっぱり海までおあずけ」という手段も残っているが、きっと残念な顔をするだろう。
いたずらを叱られた子犬のような表情になるに違いない。
そんな顔は見たくない。
「……って!なに?こんな事でしょぼくれんじゃないわよっ」
脳内で生み出された晋一につっこみをいれ、現実に引き戻される。
どれだけ彼にのめり込んでいるのかを改めて自覚し悶絶しそうになる。
「ぅぅううっ!あんまり考えるな、理恵」
そういうと、ショーツに手をかけた。
「し、晋一くん……いいよ、入ってきて」
晋一は喉をならし、ドアノブに手をかける。
はやる気持ちを理性が押さえるかのようにゆっくり部屋へと入った。
理恵はベッドの前で、露出している部分を腕で隠しながら立っていた。
「あ、あんまり見ないでね……」
チョコレートブラウンの水着が白い肌とのコントラストを強調し、理恵の普段の印象から甘さを引き出していた。
また露出している腹や肩を気にして腕を伸ばすためカップによって寄せられた胸が、さらに寄せられ谷間が深くなる。
やわらかそうな肌が震えるたびに晋一はめまいを感じそうになった。
恥じらう姿も試着室のときよりも一層可愛らしく見え、それが男の部分を揺さ振る。
「……なにか感想言ってもらわないと……恥ずかしいんだから」
肌に注がれる視線を感じて理恵が沈黙を破った。
「あ……すみません」
ハッと頭をあげ浮かされたような声をあげる。
そして理恵に近付き露になっている肩に手のひらを重ねた。
「すごく綺麗です、いや可愛いのかな……」