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マンガ家理恵先生とアシの晋一くん
官能リレー小説 - 年下

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マンガ家理恵先生とアシの晋一くん 43



晋一は教科書とルーズリーフ、ペンケースを鞄にしまい込むと次の講義へと急いだ。




「よしっ!できた」
散らかった机から数枚の紙を寄せ集め、一枚一枚確認していく。
部屋にはペラペラと紙の擦れる音が気持ちよく響いた。

「……22、23、24、25、うん完璧」
トントンと机の上で紙を整え、ファックスの受話器をとった。
ダイヤルをし、紙をセットすると少しの沈黙のあと鈍い音をたて一枚一枚が吸い込まれていく。
「後は三浦さんの返事を待つだけだ」



前髪を留めていたピンを外し、手櫛で整える。
伸びた前髪が随分美容室に足を運んでない事を思い出させてくれた。
「んん〜〜〜」
理恵は両の指を組み、腕を頭の上に伸ばす。
ずっと机に向かって作業していたため丸くなった背筋がゆっくりと伸びる。
「あーーもう我慢できない」
身につけていたTシャツを脱ぎ捨て、背中に腕をまわしブラジャーのホックを外す。
胸が開放され深くため息をつた。


大きな胸は自慢にもなるが、机に向かった仕事では肩こりの大きな原因だった。
下着を購入する際はきちんとサイズを測ってもらい自分の体に合う物を見つけるようにしているが、着用しているうちに肩ひもがどうしても食い込んでしまう。
肩こりを悪化させないためにも、肩を冷やさない努力や、血液循環をよくするよう注意しているが胸の大きさだけはどうしようもなかった。

「はぁ、締め切り前に整体に行っておかなきゃ」
下着の代わりにキャミソールを身につけ、その上からTシャツに腕を通す。

キッチンで咽を潤してると、晋一の到着を告げるチャイムが鳴った。


「ネームのほうはどうですか?」
「一応出来たよ、何回かリテイクもらったけどね、今確認してもらってる最中」
「お疲れさまです」
ソファに座る晋一に冷たい紅茶を差し出し、理恵も隣に座った。
「実はね今回巻頭カラーなの」
「え、おめでとうございます!すごいですね!」
えへへ、と照れたように笑う理恵以上に喜ぶ晋一。
そんな彼をみて理恵の心は温かいものがじんわり溢れてくる。

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