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マンガ家理恵先生とアシの晋一くん
官能リレー小説 - 年下

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マンガ家理恵先生とアシの晋一くん 42


先ほどの倍ニヤニヤした翔太の視線がなんだか痛かった。
晋一よりも経験が豊富な彼に全てを見透かされてしまいそうで、なんだか落ち着かなかった。

「……そうだな、綺麗な人だよ。それに料理もうまい」
「へえ、おもてなしなれてるんだな、それで?」
「仕事ではテキパキしてるんだけど女らしい所は女らしいし」
「スタイルいいのか?」
「そういう意味じゃない、けどスタイルは良いよ」
「へえぇ〜〜」


おもちゃを与えられた子供のような翔太の視線が突き刺さる。
本能的に体を少し離すと、翔太も隙間を埋めるように体を前に倒す。

「スタイル良いって分かる事は、見たんだな?」
「な、どっちでも良いだろ」
「まあいいじゃねーか、もう済ませたんだろ?年上の彼女と」
「お前っ、恥ずかしやつだなっ」
「大人になったんだな、晋一くんも」
「なんかムカつく……」


晋一は落ち着かないのか忙しなく教科書をめくったり、ペンを取り出してみたりした。
教室には人が先ほどより集まっていて各々おしゃべりをしたり机に突っ伏していたりしていた。

「いいなぁ、年上で美人かぁ!リードしてくれんだろうなぁ」
翔太は心底羨ましそうな顔をする。
確かに理恵は魅力的で何も分からない自分をリードしてくれている。
そう晋一は思った。
「やっぱりあっちは上手いの?」
「おま……はぁ、知らないよ」

翔太の質問に答えるのがだんだん面倒くさくなってくる。
なんとなく二人の思いを垂れ流している感じがして、これ以上はあまり言いたくなかった。
「隠すなよ、胸は?でかい?」
「はいはい大きいよ、ほら先生きたぞ」
「ちぇ、これ終わったらしっかり聞くからな」

翔太はしぶしぶ教壇へ向き直す。
教壇に立つ初老の男性はぼそぼそとしゃべり始めた。
ひとつ息をついて外に目をやると日差しがさんさんと照りつけ、入道雲が高くそびえ立っていた。






講義中もコソコソと体を寄せて詳細を聞き出そうと試みた翔太だったが、その度に教壇から注意が飛び失敗に終わる。
つねに目配せをされる程マークされているにかと思うと、少しかわいそうな気がしたが今日ばかりはありがたく思う事にした。
翔太は度重なる注意に嫌気がさし、講義終了と共に、
「呼び出しくらったら耐えられねぇ」
と勢い良く教室を飛び出してく。
目線を前に向けると初老の男性が翔太の出て行ったドアを見つめ渋い顔をしていた。

(翔太、かなり目つけられてるんだな……)

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