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マンガ家理恵先生とアシの晋一くん
官能リレー小説 - 年下

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マンガ家理恵先生とアシの晋一くん 41



そうそう可愛かったろ、と満面の笑顔で晋一を見つめる翔太。
確かに可愛かった。
ふわふわの髪にマスカラが丁寧に塗られた目元が印象的だった。
でもただそれだけ。
それ以上の特異な感情は生まれなかった。

「確かに可愛かったけど、翔太の友達だろ」
「いいんだぞ、晋一が良ければつき合っちゃって」
「そんなスーパーの特売品のように勧められても」
「あいつらお前の彼女になりたくて来たんだから別に良いんじゃね?」
「えっ!まじで?」
「気づいてなかったのかよ」
「……まったく」

翔太は短くため息を吐くと大袈裟に頭を抱える仕草をしてみせる。
「そんなんだからいくら顔が良くても彼女出来ないんだよ」
「あ、いや、それが」
「……え?できたの?」
「うん」
前のめりだった翔太の体が素早く後ずさる。
晋一までとは言わないが整った顔が一気に崩れた。
「えぇ!?」
「そんなに驚かなくても……」
「ま、まじ?お前今まで彼女いなかったんだよな、一度も」
「そうだけど」

大きく開かれた瞳が左右に動き、ぴたっと晋一を見据えて止まった。
そのまま考え込むように数秒口をつぐみ、
「とりあえずおめでとう」
と嬉しそうに晋一の肩を叩いた。
「あ、ありがとう」

少し頬を染めて照れながら笑う晋一は男の翔太から見ても悔しい程輝いていた。

「で、誰なの?お前の彼女になれる幸せな女は」
晋一の肩に腕をまわし、まるで悪巧みの計画を立てる小悪党のように小さくなる。
ニヤニヤしながら翔太は続ける。
「大学の子?高校の同級生とか?あ、もしかして女子高生とか?」
「なんで女子高生が出てくるんだよ」
「お前ならありかなと思って、それで誰なんだよ」
「なんていうか……バイト先の……」
「バイト?ってアシスタントの?」


晋一は漫画家を目指している事を翔太に伝えていた。
現役の漫画家の元でアシスタントをすると決まった時は一緒に喜んでくれ、お応援もしてくれた。

「……ってもしかして先生って人!?」
「うん、まあ、そうなんだよね」
「えぇぇっ、まじで?年上?」
「うんマジ」
「はぁ〜〜、お前なかなかやるなぁ」
笑ったり驚いたり、くるくると変わる翔太の表情は見ていて飽きない。
ノリは軽いがそんな素直な性格が、彼の魅力なのだろうと思った。
「どんな人なの、その先生って」

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