PiPi's World 投稿小説

マンガ家理恵先生とアシの晋一くん
官能リレー小説 - 年下

の最初へ
 37
 39
の最後へ

マンガ家理恵先生とアシの晋一くん 39




「じゃあ、学校頑張って」
「はい、先生も気をつけて」

理恵はネームを急いで仕上げなくてはいけない事を思い出し、食事の後すぐに帰る支度をした。
玄関をあけるとすでに日は高く昇っていて、照らされたアスファルトがゆらゆら揺れて見えた。

「やっぱり送りますよ」
「いいの、バス停すぐそこでしょ、気にしないで」
晋一の肩に両手をついて少し背伸びをして軽くキスをする。
「じゃあ、またね」

離れようとする白い手を掴むと力任せに理恵を引き戻した。
ドンと鈍い音とともに腕の中に閉じ込める。
何事か、と苦しそうに見上げる理恵の顎に手をかけ、唇に舌を這わせた。
「んむっ」
先ほどとは違い深くかき混ぜるようなキス。
顎が固定されているためうまく身動きができない理恵はなすがままになってしまう。
「まっ、誰がでてきたらっ、んっ、はっ」
ここは様々な人が暮らすアパート、いつ同じ階の人が出てくるか分からない。
見知らぬ人にこんなキスを見られるなんて……
考えただけで羞恥心が頭を溶かす。


「やぁっ、んくっ……ぁっ」

名残惜しそうに離された唇には銀の糸が出来ていた。

「……もうっ!ばかっ!」
なおも抱きしめる腕の力を緩めない晋一の背中をドンドンと叩く。
「誰かに見られたら、もう!」
「あはは、ごめんなさい」
「全然悪いと思ってないでしょ」
「お詫びに夜先生の家に行ってもいいですか?」


まっすぐな瞳に見つめられて、息が出来なくなる。
心臓が大きくはねて呼吸という機能を忘れてしまったような感覚だった。

「だめ、ですか?」
「……ううん、待ってる」
「やった」




嬉しさを隠さない素直な笑顔に、理恵も自然と笑顔になる。
いつまでもこの優しい瞳に包まれていたい気持ちを、軽いキスで押し殺しそっと体を離した。




*




SNSでこの小説を紹介

年下の他のリレー小説

こちらから小説を探す