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マンガ家理恵先生とアシの晋一くん
官能リレー小説 - 年下

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マンガ家理恵先生とアシの晋一くん 38

「おやすみなさい」

もう一度キスを落とすと足下に投げ出されたタオルケットを首元までかけ、静かに微笑んだ。








肩に温かい体温を感じる。
それは体を小刻みに揺らし、眠りから引き上げようとしていた。
「ほら、起きて」
「ん、んん〜〜」
「もう朝だよ、起きて」
「何時……」
「えっと、10時になる所」
確か今日は午後に講義が二つある……
それまでゆっくり……


「っっ!?」
ガバッと擬音がつく程、勢いよくベッドから起き上がると床に腰を下ろす理恵と目が合った。
「おはよ」
「あ、おはよう、ございます」
にっこり笑う理恵につられて挨拶をしたものの、いまいち今の状況を飲み込めずにいた。
そんな晋一などおかまなしに理恵はキッチンへ足早に駆けていってしまった。
「シャワー借りたね、晋一くんも入ってきたら?」
「あ、そうか……昨日」
「ん?」
「いえ、先生が自分の部屋にいる事がいまいちピンとこなかったもんで……あはは」
「ふふ、変なの」


理恵はテキパキと腕を動かし何かを調理しているようだった。
キッチンにたつ理恵の後ろ姿が日の光に照らされ少し眩しく感じる。
しばらくボーッとその姿を見つめていると、視線に気づいた理恵が振り向く。
「どうかした?」
「……すごくベタなんですけど、新婚さんみたいだなって」
理恵の頬が赤く染まるが、言った本人の方がさらに赤くなっていた。
そそくさと下着を身につけると理恵の後ろをすり抜け浴室に向かった。


浴室から水音が聞こえる事を確認してから
「本当に言う人いるんだ……」
と呟いたが、その口元は嬉しそうに歪んでいた。




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