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マンガ家理恵先生とアシの晋一くん
官能リレー小説 - 年下

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マンガ家理恵先生とアシの晋一くん 27

「良い男だったしな、ジャ○ーズ系っていうのか?」
「おじさん……また奥さんにバカにされますよ」
「うわっきついなぁ、お前」
「ふん、前々からでしょ」




あれから少し打ち合わせをし、自宅に戻った頃にはすっかり日が落ちていた。
ベランダに出てコンビニで買ったアイスを食べながら、今回のストーリーを考える。
(折角チャンスが回ってきたんだ、頑張らなきゃ)


「ネームをチェックしてもらって、下書きをして……晋一くんには一週間後に手伝いにきてもらえば良いかな」


ケータイを取り出し、履歴から晋一へダイヤルする。
10コールすぎても出ない。
一旦切り、もう一度かけ直す。
「あれ?どうしたんだろう」
また改めてかけ直すか、と思った瞬間
「……はい、もしもしっ」
ノイズが酷い。それになんだか騒がしい。
「もしもし、今大丈夫?」
「はい、何でしょう?」
こちらの声が聞き取りにくいのか、普段より大きな声になる。
「あのね、アシを来週頼みたくて」
「はい、分かりま」
「きゃーーっ晋一くんだれぇ〜〜〜」

騒音の中から黄色い女の声が割り込んできた。
思わずケータイから耳を離す。
しかも一人ではなく、数人いるようだ。

「ちょ、だめだって」
「いいじゃあん、だれ?だぁれ?」
「それより早く席戻って飲もうよぉ」
「あ、彼女?やっだーーーー」



……飲み会か。
居酒屋にでもいるのだろう、だから電波の通りが悪く、声が聞き取りにくい。
しかし女がいるとなるとただの飲み会ではない。
本人にその気はなくても数人は晋一に狙いをつけた者たちだろう。

「もしもしっ?」
考えに耽っているとクリアになった声が耳に届いた。
「すみません、今外に出ました」
「飲み会だったの?」
「あ、はい」
「女の子いたよね、合コン?」
なぜこんな尖った言い方しか出来ないのだろう。
と、自分で自分がイヤになっていた。

「男友達と飲みにきたんですけど、友達の一人が女の子たち呼んじゃって……」
「ふ〜ん……」
晋一は何も疑いはしないだろうけど、多少なりと根回しされた飲み会だったと理恵は直感で思った。
こんな時に働く女の直感は外れた事がないので少々自信があった。

「あの……怒ってます?」

電話の向こう側で息を飲む気配がした。
怒る?なぜ?私が?


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