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ありのままに生きたくて
官能リレー小説 - 純愛

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ありのままに生きたくて 19

「ふふ、女2人だと積もる話がいっぱいありそうねぇ」
「ありがとうございますー」

綾香さんに日本酒を注いでもらい、2人で乾杯。

「藍さんはご兄弟とかは?」
「ひとりっ子なんです」
「あら、そうなの」
「だから優くんみたいなのが羨ましいかな、なんて思うんですよ」

その分現場にはお兄さん、お姉ちゃんみたいな存在がたくさんいたから、別に寂しくはなかったんだけど。

子供の私に皆よくしてくれたとは思う。
だけどそれはドラマ撮影が行われている期間だけ。
終わってしまえばお別れ…それは当然のことだけど、それが堪らずに寂しかった。

「綾香さんはご兄妹いらっしゃるんですか?」
義弟の隆太さんの存在があるので、弟がいるような気がしちゃうんだけど…

「兄と姉がひとりずついるわ。まあ今は連絡も取ってないんだけどね」
くいっと日本酒を一気飲みする綾香さん。
見た目以上に飲み方は豪快だなぁ。

「まあ今は隆太くんっていう弟みたいな存在がいるから…」
「私も尊くんと優くんが弟みたいに見えてきました」
「ふふ、やんちゃでスケベな弟よぉ」

それは隆太さんのことも言っているのだろうか?
まぁ女から見たら、男は幾つになってもヤンチャでスケベな少年だ。

「綾香さんは再婚とか考えてはいないんですか?」
これだけの女性だ…世の男性陣は放っておく筈はないと思うけど…

「そうね…尊や優のことを考えると、父親がいた方がいいとは思うんだけど…」
手酌でグラス一杯に注ぐ綾香さん…ペースはかなり早い。

「まあ今の環境じゃなかなか出会いもないからねぇ…それに隆太くんが2人を可愛がってくれてるからそれで充分なのかもって思いもあるわ…」
「隆太さんは2人にとってはお兄さんに近いと思いますけどね」

グーッとまた一気飲みする綾香さん。
大丈夫か、このペースについて行ったら…

「たまーにね、私ぃ、何やってるんだろうってぇ…思ったりぃ…」

あぁあぁ、ちょっと泣きだしちゃったぞ綾香さん…

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