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Restart life
官能リレー小説 - 純愛

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Restart life 4

「ありがと、達弥くん♪」
里菜はそう言うと、僕に顔を近づけ…頬にキスをした。
「お休み、また明日ね!」
里菜が部屋を出てからも、しばらく何も考えることができずボーっとしていた。
…ちょっと寝付くのも遅くなってしまったし。

―そして、週末。
みんなで約束した、お花見の日だ。

朝。
「達弥くん、遅いよ〜」
「お兄ちゃん、今日は何の日かわかってるよね?」
…いつもどおり、普通に時間通りに起きてきましたが何か?
里菜と美咲になぜか怒られる。

だいたい、目覚ましをセットしてもろくに起きられない美咲と、低血圧で起きてからしばらくボーっとしている里菜に、僕を責める資格はあるのでしょうか…
…まあ、それだけお花見に強いこだわりがあるのはわかるのですがね。

…さて
二人のブーイングをかわしつつ朝食を取る。

「ところで、天気は大丈夫なん?」
「こちらをご覧くださいー」
里菜がカーテンを開ける。
眩しいくらいの日差しが入ってきた。
「雲ひとつない晴天!気温も春の陽気!降水確率0パーセント!最高のお花見日和なんだよ!」
美咲がまくし立てる。
…君に言われなくても見ればわかります。

「二人ともお花見を楽しみにしてたのね。いつもより早く起きてきたのよ」
母さんがコーヒーを入れて持ってきてくれた。
「そういう母さんもでしょ?」
「もちろん♪仕事のときよりも早く起きちゃった」
…何なんですかうちの家族(居候一人含む)は。

…ま、それも当然といえば当然なんでしょうけど。
僕は苦笑いしながらも、あの不思議な夢に感謝するのだった。

母さんが車を走らせ、隣町の大きな公園へと向かう。
…桜の下でお酒を味わうというのは断念したのか。

「うわぁ〜」
「綺麗だね!」
見渡す限り満開の桜である。
みんなで見て、楽しむお花見は、いつ以来だろうか。

一番大きな桜の木の下にレジャーシートを敷いて、そこに4人で座る。

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