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僕の夏詩-七夕の奇跡-
官能リレー小説 - 純愛

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僕の夏詩-七夕の奇跡- 5

「はじめまして、織姫と申します。帰国子女でございますが何卒宜しくお願い致します。」
「ヒ、ヒメェ〜!?」
ツバキが声を上げたのも無理もなかった。

織姫はツバキとキラトの幼馴染みで、幼少時には寝起きを共にした程の仲だったのだ。
それが突然に家の都合とやらで、海外に行ってしまい、かれこれ10年近くは会ってはいなかった。

「ツバキィ〜!!」
織姫もツバキの姿を認めると、涙ながらに歩み寄り、2人は何年かぶりの抱擁で再会を喜んだ。

「よ!久しぶり!」
キラトがそんな2人に割って入ってきた。

「キラトくん?すっかり男らしくなっちゃって〜」

確かにあの『目覚め』からキラトは日に日に元気になり、今や逞しいイケメンへと変貌していた。

そして昼休みにキラトはヒメに屋上へ呼び出された。

「話って何?ヒメ?」

「キラト君、すっかり格好良くなったね。見違えたよね!ツバキに指導された賜ってことかな。ねっ」

「ヒメも可愛く美しくなったね。」

「キラト君それ、本当の気持ち?」

「えっ!?どういう意味?」

「……じゃ、さぁアタシとツバキ今ならどっちが可愛い?」


「ヒメ、今はまだ決められないよ。それに僕はツバキと…ー。」

「ツバキちゃんと結婚の約束をしている……。」

「えっ!?ヒメ?何を言って」

「…………なーんてね!ちよっとキラト君がイケメンになってたから大人の冗談をしてみた。ビックリした?キラト君。」

「う、うん。ビックリしたよ。ホント……ははっ」



次の瞬間。ほんの数秒間の出来事だった。

ギュッ!ヒメは突然キラトを抱きしめて、そっと頬にキスをした。それは優しく柔らかく温かさがあった。
「バカ………アタシもキラト君が危篤したときは凄く心配したんだから、………ホント、男の子って世話が焼くわね。」

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