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お嬢様と@ウィーン旅行
官能リレー小説 - 純愛

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お嬢様と@ウィーン旅行 65

「あ、あの建物は入れるかしら?」
「そうですね・・・行ってみましょうか。」

「ジェラート一緒に食べよう。」
「どれにされますか?」
「レモンかな?」
「Zitroneですね。」

「ねえ、あそこで写真撮ろう。」
「ちょっと待ってください。えと・・・セルフタイマーは・・・」
結局午後はお嬢様に振り回された。
「今日は一日付き合ってもらっちゃってごめんね。私が付き合う約束だったのに。」
「いえ、お嬢様が楽しめたのならそれで良いと思います。」
「ありがと。そろそろホテルに戻ろう。」
「そうですね。」
「お夕飯は何かなぁ?」
「食べてから帰りますか?」
「ううん。まだ良い。それより一休みしたいな。」
「お疲れですか?」
「うん、ちょっとね。」
僕はお嬢様がお疲れになったことを考慮し、タクシーを捕まえホテルに戻った。
「はぁ〜。」
お嬢様はハンドバックをベッドに放り投げ、自らもベッドにダイビングされた。
「お疲れ様です。」
僕は添えつけのお菓子を差し出し、買ってきた紅茶を部屋のポットのお湯で淹れた。
「如何ですか?」
と聞いた。
「ありがと。」
お嬢様が手を出したので落とさないように注意しつつ、紅茶を渡した。
「んくっ・・・ふぅ・・・見事ね?」
「はい?」
「私が淹れるとあんまり美味しく出来ないのよ。上手に淹れるわね。」
「ありがとうございます。」
「ふふっ。そんなトコに立ってないで。」
「しかし・・・・・・」
「今は執事さんじゃなくて良いわ。」
「お嬢様・・・・・・」
「呆然としちゃって・・・ふふふ。」
僕がどうしようか迷っていると
「ホラ、こっち来て座って。」
お嬢様が体を起こし、隣に座るようおっしゃった。
「はい・・・失礼します。」
「そんなにかしこまらないで。」
「はい・・・」
僕はお嬢様の紅茶がなくなりかけているのを見て注ぎ足した。
「ありがと・・・ってまた執事さんみたいなことして・・・」
「すみません・・・抜けないですね・・・」
「ま、『習い、性となり』って言うもんね。しょうがないわ。」
「以後注意します・・・」

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