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お嬢様と@ウィーン旅行
官能リレー小説 - 純愛

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お嬢様と@ウィーン旅行 54

続いて出てきたのは卵と共にキノコとタマネギを炒めた料理である。
「ふ〜ん。こんなのを頼んだんだ。」
「ええ。夏が旬だと『地球の歩き方』に書いてありました。」
「そうなんだ。」
「ええ。では頂きましょうか。」
「あ、私のも出て来てたんだ。」
お嬢様の前にも焼きソーセージに大量のフライドポテトが添えられた皿が置かれていた。
「美味しいわ。ソーセージってこんなに美味かったかしら?」
「そこまで驚かれましたか?」
「ええ。まぁ君と食べるからかな?」
「そ・・・そんな・・・からかわないでください。」
「本当よ。」
「あ・・・ありがとうございます。」
「ふふ。はい、『あ〜ん』して。」
「あの・・・」
「スキあり。」
お嬢様は僕の口にソーセージを一口運んでくださった。
「何よ〜、真っ赤になっちゃってぇ。」
「・・・・・・ご馳走様です。」
「如何致しまして。」
さらにお嬢様はくすくす笑いながら
「それも一口『食べさせて』くれるかしら?」
と仰った。
「は、はい。」
しかし、
「ちょっと、手が震えてるわよ。」
「緊張してしまって・・・・・・」
「んもうしょうがないわね。」
なんとお嬢様は僕がフォークを持った手を掴み、そのまま口へ料理を運んだ。
「あ、これも美味しいわね。」
そんなお嬢様の言葉は僕の耳には届いていなかった。
「ねえ、ねえってば!」
「は、はいっ!」
「パンをもう少しほしいときは如何すればいいの?」
「あ、Herr Ober(ボーイさん).」
「Ja bittte.」
「Kann ich noch etwas Brot bekommen(パンをもう少しもらえますか)?」
「Ja.Sofort.(はい。只今。)」
「ふふっ。ありがと。」
「いえ。それよりお嬢様の言葉を無視してしまって申し訳ありませんでした。」
「良いわよ。ちょっとビックリしちゃったんでしょ?」
「はい。」
「だったらしょうがないわよ。そんなにしょげないで。」
「はい。」
「あ〜美味しかった。」
「デザートは召し上がりますか?」
「う〜ん・・・君は?」
「あ、その・・・お嬢様が召し上がるなら頂こうかと思ってお聞きしたので・・・」
「そう。じゃあ食べよっか。何が良いかしら?」
「そうですね・・・・・・あ、これ、本場のBaumkuchenなんて如何ですか。」
「あ、気付かなかった。そうしましょう。」
「Baumkuchen,bitte(バームクーヘンください).」
「Sofort.(はい。只今。)」

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