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お嬢様と@ウィーン旅行
官能リレー小説 - 純愛

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お嬢様と@ウィーン旅行 53

日が陰り始めた頃
「今日はお疲れ様。」
と服を調えたお嬢様が言った。
「いえ。お嬢様、ありがとうございました。」
「良いの。お礼なんて。」
「はい。」
「はぁ・・・ねえ。明日はやってくれる?それとも限界かしら?」
「朝からやるのでなければ大丈夫かと。」
「そう。明日は慰霊の意味もこめてやってくれないかと思った。」
「慰霊・・・あ、広島ですか。」
「そうよ。」

暫くお嬢様と共にベッドに横になり無駄話をした。
「ねえ、私と話してるのって疲れない?」
突然お嬢様が聞いた。僕は驚き
「え?そう感じられますか?」
と聞き返した。
「そうじゃないけど、君は敬語でしょ?」
「それはお嬢様がお相手ですから。」
「そっか。でも気を遣うでしょ?」
「いえ、いつの間にかこれが自然に感じられます。」
「そうなんだ。」
「お嬢様は如何なのですか?お気を使っていらっしゃるとか・・・・・・」
「私は話し方に気を遣ったりしないわ。まあパーティーとかそういうのは別だけどね。」
そう言うとお嬢様は立ち上がり、
「お夕飯、食べに行こうか。」
と仰った。
「はい。」
どこに行くというあてもなく歩き、通りすがりのレストランに入る。
「ええと・・・この揚げ玉見たいのが入ってるスープは?」
「Backerbsensuppeですね。でもそれはクルトンですよ。」
「ふ〜ん。じゃあそれと・・・これ。ポテトと焼きソーセージのやつにするわ。」
「Bratwurst mit Pommes Fritesですね。」
「君は何か違うの頼んで。それで一緒に食べよ。」
「そうですね。Eierschwammerlですかね。あと・・・これにしよう。Herr Ober(ボーイさん).Nummer,6,11,19und21(6番、11番、19番、それと21番).」
「何にしたの?」
「出てきてからのお楽しみです。」

お嬢様はクルトン入りのコンソメスープを、僕はブロッコリーのクリームスープをそれぞれ頂く。そこで
「一口くれる?」
とお嬢様が仰った。
「ええ。どうぞ。」
僕は一さじすくってお嬢様に差し出した。当然お嬢様は文句を言うと思ったが
「あんむっ。ありがと。」
そのまま召し上がった。
「あ・・・お嬢様・・・」
「ん?」
僕は硬直してしまった。
「ちょっと驚いた?」
「はい・・・・・・。」
「君がそう来るから私もそれに応じたの。」
「ええ、『自分で食べる』と仰るかと思いました。」
「ふふ。『彼女』だから良いじゃない。」

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