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お嬢様と@ウィーン旅行
官能リレー小説 - 純愛

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お嬢様と@ウィーン旅行 38


モーツァルトを堪能した後
「ちょっとお腹空いたわ。」
「ではレストランに参りましょうか。」
「いいえ。またケバブとかピザとか……そういうのが良いな。」
お嬢様がまるで高校生のような表情をされた。
「あ、はい。では……あの屋台に参りましょう。」

「Entschuldigen Sie.(ちょっといいですか).Das nehme ich(これをください).」
「Mitallem?」
「お嬢様どうされますか?」
するとお嬢様は店主に
「Alles(全部).」
と言った。
「Ja.(はい)」
店主は了解しすぐに肉をあぶり始めた。
「ふふふっ。どうかした?」
「いえ・・・・・・お嬢様のドイツ語の飲み込みの速さに驚きました。」
「そう?ありがと。」
さらにたまねぎとシーフードの入ったピザを一切れ買った。
「これっていつも歩きながら食べるの?」
「あそこでいただきましょう。」
食べるための台のようなものがある。駅などでは立ったままここでピザを食べている人がいる。これを見習おう。正しいマナーかどうかは知らないが。
「こういうことって日本ではできないからいいわね〜。」
「左様ですか?」
「『左様』よ。パパがうるさいもん。」
「あ、ファーストフードを召し上がることですか。」
「そう。初めてコンビニで買い物したのだって中学にあがってからだもん。」
「あ、そうなんですか。知りませんでした。」
「君は小学生のころからコンビニくらい使ってたでしょ?」
「ええ。そうです。」
「だからちょっとギャップを感じるのよね。」
「しかし、作法ですとか、お料理ですとかそういったものはお嬢様のほうがよくご存知かと思いますが?」
「それがそうでもないのよ。」
「しかし普段は・・・・・・」
「その場凌ぎの予習をしてるだけよ。」
「そんなご謙遜を・・・・・・」
「料理だって君と変わらないわよ。」
「いや、それは・・・僕の場合は仕事ですから・・・・・・」
「あ、そっか。じゃあ自信持って良いわけよね。」
「ええ。」
「あ、半部あげようか?」
「ではこれも召し上がりますか?」
「うん。ありがと。」
ケバブとピザを交換し、食事を終えた。
「ねえ、もう戻らない?」
「はい。そうしましょう。」
最近お嬢様は早めにホテルに戻りたがる。最近は疲れているのだろうか。

ホテルに戻り、僕はお嬢様にこう言った。
「ちょっと最近疲れませんか?」
「私はそんなことないけど?君は私といると疲れる?」
「いえ、それは……」
「良いのよ。気を張りっぱなしだもんね。ま、私は精神的には楽よ。体はちょっと疲れてきたけど、毎日楽しいからそんなのへっちゃらよ。」
「お体はお疲れですか。マッサージでもいたしましょうか?」
「そうね。お願いするわ。」

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