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お嬢様と@ウィーン旅行
官能リレー小説 - 純愛

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お嬢様と@ウィーン旅行 25

「それで・・・私が社長令嬢だからだと思うけど・・・・・・」
言いづらそうに話はじめた。
「私には許婚がいるの。」
「あ、そうなんですか。」
「ちょっと吃驚しない?」
「いえ・・・納得しました。」
「君は・・・納得したの?」
「ええ。」
「何で?」
「財閥の跡取りがいないと困りますからね。それよりお話を続けてください。」
「その人は・・・私の好みから全然外れてるの。」
「・・・それは困りましたね・・・」
「だから私・・・その人とは一緒になれない。」
「それはご主人様と相談して決められては?」
「そのつもり。それで『お前はどうする?』って言われたときに・・・」
「・・・・・・困るから、僕につなぎの役目をしろと?」
「違うわよ!!」
「あ、そんなに怒らないでください。」
「私は・・・真面目に・・・できれば君と将来を作っていこうと思ってるの。だから・・・君はどういう将来的なビジョンを持っているのか・・・・・・聞かせてくれない?いつまでも執事さんってわけじゃないでしょ?」
「そうですね・・・・・・ここを辞めるとなりますと教員採用試験を受けようかと考えています。」
「へえ〜。口調直すの大変よ。」
「ただ・・・大学で他の友人と話すときはそうでも無いかと思います。」
「ふ〜ん。じゃあ私にもそう接してよ。」
「・・・・・・お嬢様には・・・・・・無理です。」
「私の『命令』でも?」
「う・・・・・・」
「・・・・・・・・・如何なの?・・・・・・」
「・・・お嬢様・・・・・・」
「・・・・・・無理そうね。」
「すみません・・・・・・」
「ふふふっ。初めからそうだと思ってたわ。」
お嬢様は優しく笑い続けて言った。
「君の方向性が分かってよかったわ。」
「しかし・・・・・・それではお嬢様と別れて・・・・・・」
「結婚しちゃえば良いじゃない。」
「お嬢様・・・・・・そのような事を簡単に・・・・・・」
「君は嫌なの?」
「いいえ。」
「じゃあ良いじゃない。もう成人なんだから。」
「家系がどうなるとお思いですか?」
「大丈夫。私達が子どもを生んでその子に継がせても良いし、わたしが継がなきゃいけない法も無いわ。」
「そうですか。では僕も自分の夢に向かって努力します。ただ、当面は執事として働かせてください。」
「そこは大丈夫よ。」
「はい。ありがとうございます。」
「さて、そろそろ出る?」
「そうですね。」
僕らは地下鉄の駅に向かった。
「まだ早過ぎるわね。」
「ではScottentorに行きましょう。」
僕は方向転換した。

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